東芝、異例の決算発表――監査法人の承認ない「意見不表明」の決算発表で上場廃止の危機! 虎の子の半導体メモリー事業売却にも問題が!? 2017.4.11

記事公開日:2017.4.12取材地: 動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

 東芝は4月11日午後、監査法人の承認なしの2016年4ー12月期決算を発表した。

 本年度の決算発表は、米原発子会社ウェスチングハウス(WH)の過去の決算や内部統制の調査を巡って監査法人と意見が対立し、すでに2度延期されていた。3度目の発表延期を避けたい東芝は、監査法人の承認が付かない「意見不表明」のまま強引に決算発表を行った形だ。

 東芝株は過去の不正会計問題を受け、東証によりすでに「特設注意市場銘柄」に指定されており、上場を維持するか東証が審査を進めている。監査法人の承認がない決算発表を行うことは極めて異例で、東芝株の上場廃止が現実味を帯びてきた。

 この日の会見で、上場廃止のリスクへの対応を質問された綱川社長は「上場廃止にならないよう、懸命に努力をして参りたい。メモリー事業の売却によって財務基盤を強化していく」と述べた。しかし、半導体メモリー事業で提携関係にある米ウエスタンデジタル(WD)が、東芝に対して半導体メモリー事業の売却を第三者に認めない「独占交渉権」を要求していることが判明するなど、売却先の選定は難航することも予想される。

 上場を維持するかどうかは東証の判断にかかっているが、今回の意見不表明の決算発表や、半導体メモリー事業売却の遅れは、東証の審査に影響を与えるものとみられる。

■ハイライト

  • 会見内容 2016年度第3四半期決算およびウェスチングハウス社における調査の状況・結果について
  • 出席者 綱川智氏(取締役 代表執行役社長)、平田政善氏(取締役 代表執行役専務)、佐藤良二氏(取締役 監査委員会委員長)
  • 日時 2017年4月11日(水) 18:45~
  • 場所 東芝本社ビル(東京都港区)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

「東芝、異例の決算発表――監査法人の承認ない「意見不表明」の決算発表で上場廃止の危機! 虎の子の半導体メモリー事業売却にも問題が!?」への1件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    東芝、異例の決算発表――監査法人の承認ない「意見不表明」の決算発表で上場廃止の危機! 虎の子の半導体メモリー事業売却にも問題が!? http://iwj.co.jp/wj/open/archives/373468 … @iwakamiyasumi
    沈みゆく東芝。間違った国策に突き進んだツケは大きい。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/852711805268893696

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です