環境省は3月30日、福島原発事故後の除染で出た汚染土に関し、1キロ8000ベクレル以下の汚染土を全国の公共事業で利用できる方針を決定しました。
8000ベクレル!?数字だけ聞くと「何かやばい数字じゃないか…?」と思われるかもしれませんが、実際にやばそうなんです。そもそも、汚染土を有効利用する意味が分からん!というのが本音ですが、数字を詳しく見ていきましょう。
(ぎぎまき)
※本稿はIWJ会員に無料で発行している「日刊IWJガイド」2016.4.27から転載したものです。
環境省は3月30日、福島原発事故後の除染で出た汚染土に関し、1キロ8000ベクレル以下の汚染土を全国の公共事業で利用できる方針を決定しました。
8000ベクレル!?数字だけ聞くと「何かやばい数字じゃないか…?」と思われるかもしれませんが、実際にやばそうなんです。そもそも、汚染土を有効利用する意味が分からん!というのが本音ですが、数字を詳しく見ていきましょう。
これまで、原子炉等規制法に基づく規則において、原発の解体などで発生するコンクリートや金属などの再生利用の基準は一キロあたり100ベクレルでした。しかし、今回の政府の決定はその「80倍」(!)。用途は道路、防潮堤、海岸防災林、土地造成、水面埋め立てに利用できるとされていて、比較的濃度の低い汚染土は道路などを整備する資材としても再利用が計画されています。
■減容処理後の浄化物の安全な再生利用に係る基本的考え方骨子(案)/平成28年3月30日 環境省
政府はこれまで、汚染土の最終処分場の確保に迷走を続けてきました。今回の汚染土再利用の決定は「最終処分量を減らすために、再生利用量を増やす」ことが狙い。100ベクレルを8000ベクレルに引き上げることで、汚染土の最終処分量は9割以上削減できるといいます。 この理屈、皆さんは理解できますか? 処分場が見つからないほどの汚物なのです。処分ができないので、規制値を変えて、我々の生活空間にばらまいてしまえ!という話なのです!何とかベクレルではピンとこない方は、汚い例えで恐縮なのですが、糞尿をイメージしてみてください。あまりにも汚すぎて、1ヶ所に集めることすらできないので、全国にぶちまけて全国民を糞尿まみれにしよう、というのです。
※FoE Japanによる緊急署名「全国に被ばくを強い、
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