保安規定違反状態が解消しないJAEA日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅについて、監督省庁である文科省の担当課長に定例委員会への出席を要請、JAEAに対してどのように監督・対応をしているのか話を聞く意向を示した。

• 日時 2015年10月14日（水） 14：30～
• 場所 原子力規制委員会（東京都港区）

JAEAという組織がもんじゅを扱うのに妥当なのか、文科省の考えを聞きたいと委員長意向

　JAEA日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅに対する保安規定違反状態が解消しない問題について、田中委員長は監督省庁の文科省からJAEAに対する対応を、規制委員会の場で聞く意向を示した。早ければ、来週10月21日の定例委員会で文科省の担当者から話を聞く予定で調整している。

　この問題は、もんじゅの保安規定違反状態が2年以上に渡って続いており、解消するきざしが見えていないことに発する。これまでの定例委員会でも、幾度となく議題に取り上げられている。更に、規制委員会の臨時会合として、JAEA理事長から直接考えを聞く機会もあった。

　にも関わらず解消しないため、もはやJAEAという組織単独の問題として解消できないと考え、規制委員会からJAEAの監督省庁である文科省に文書で注意喚起を行ったという。その際、文科省からは「再発防止に向け最大限の対応を行っていきたい」との回答を得た。それから二年経つが、一向に改善せず、対応は「我々が納得できるものではない」と委員長は言う。

　そこで、JAEAにからは改めてもんじゅに対する対応を、臨時の委員会の場で尋ねるとともに、文科省からも、もんじゅに対してどのような認識をしているかを定例の委員会の場で聞くという意向を示した。

　委員長は、「もんじゅという施設をこのままJAEAに委ねていることについて、本当にそれで妥当かどうかも含めて、どういう認識をしているのか、文科省から改めて聞く必要があると考えた」と語気を強めて言った。