2015/06/27 “ジャック”された渋谷ハチ公前、若者らが戦争立法に「No!」――「なんで『法律を守れ』なんて渋谷のど真ん中で言わなきゃいけないんだよ!」民主、維新、共産、社民、生活の野党議員も集結!

記事公開日:2015.6.28
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 「憲法違反のことをいくら議論しても憲法違反なんだよ!なんで『法律を守れ』なんて渋谷のど真ん中で言わなきゃいけないんだよ!普通わかれよ!」

 憲法違反が強く指摘される「戦争立法」に反対する集会が2015年6月27日、東京都渋谷のハチ公前で開かれた。10代、20代前半の学生らで構成される「SEALDs(シールズ)」が主催したこの集会には、党派を超えた国会議員らも参加。戦争立法に反対する若者らの切実な訴えは多くの歩行者の足を引き止め、土曜の渋谷駅前は聴衆で埋め尽くされた。

【ハイライト動画(10分)】

【メインCh 全編動画(2時間22分)】

【サブCh 全編動画(2時間50分)】

  • 議員スピーチ 山本太郎氏(参議院議員、生活の党と山本太郎と仲間たち共同代表)/佐藤梓氏(八王子市議会議員、社会民主党)/小西洋之氏(参議院議員、民主党)/初鹿明博氏(衆議院議員、維新の党)/志位和夫氏(衆議院議員、日本共産党委員長)/菅直人氏(衆議院議員、元内閣総理大臣、民主党)
  • 日時 2015年6月27日(土)16:00〜
  • 場所 渋谷駅ハチ公前(東京都渋谷区)
  • 主催 SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)

「『国民のため』と嘘をつくのは、もうやめてください」

 大学4年生の男性は、若年層の貧困化と戦争についてスピーチした。

 「渋谷のみなさんは知っているでしょうか。この国が世界でトップレベルの貧困大国であるということを。毎年2000人もの人は餓死で死んでいるということを。1日100人の人が自殺をしていることを。ひとり親の家庭に対していかなる措置も取られず、冷酷に見捨てられているということを」

 そのうえで、「昼夜バイトを掛け持ちしなければ若者が学校にも通えないこの国で、一体なぜ、私たちは国のために戦わないといけないのでしょうか。朝から夜まで働いて、月に10万円しか稼げないシングルマザーがいるこの日本で、なぜ、国のために戦わなくてはいけないのでしょうか」と疑問を呈す。

 「『奨学金が返せない学生は防衛省でインターンシップをすればよい』という発言もありました。お金もない、地位もない、行き場もない若者を戦争に駆り出すつもりなのでしょうか。安倍総理、政府にお願いがあります。『国民のため』と嘘をつくのは、もうやめてください」

「なんで『法律を守れ』なんて渋谷のど真ん中で言わなきゃいけないんだ」

▲スピーチする明治学院大学4年生の奥田愛基さん

 SEALDsのメンバーで明治学院大学4年生の奥田愛基さんは、「憲法をまもらない政治家は普通クビが飛ぶんです。憲法を守らない安倍総理を辞めさせなければいけない」と訴える。

 「もし、僕が人を殺して殺人罪になったとして、『法律がおかしいから法律を変えましょう』って言ったらわけわかんないことになるでしょう? そういうことやっているから国会が意味不明なことになっているんです」

 さらに奥田さんは語気を強め、「憲法違反のことをいくら議論しても憲法違反なんだよ! なんで『法律を守れ』なんて渋谷のど真ん中で言わなきゃいけないんだよ! 普通わかれよ!」と声を荒らげた。

「僕たちは国のために生きているのではない」

 IWJレポーターは集まった聴衆に話を聞いた。

 愛知県から集会に駆けつけたという聴衆の男性は、「政府は数の力で推し進めています。強引過ぎるし、国民への説明も足りない」と語った。

 武蔵野大学3年生の20歳の女性は、「政府のやり方に腹がたちます」と憤る。

 「特定秘密保護法や生活保護法の改正など、反対の世論が多いのに、それを聞かずにここまで通してきた政府は独裁だと思うし、国民を見ていないと思います。政治についてあまり関心のない友達でも、集団的自衛権についてはおかしいよね、といいます」

 集会のスタッフとして交通整理をしていた23歳の男子学生は「立ち止まって聞いてくれる人、中に入って聞いてくれる人がいます」と報告。「僕たちは国のために生きているのではない。自分の生き方を全うするために生きている。そのために憲法があるので、政府には憲法を守ってほしいと思います」とコメントした。

山本太郎「安倍政権を引きずり下ろす第一歩は野党協力」

▲野党協力を訴える山本太郎氏

 「生活の党と山本太郎となかまたち」の山本太郎議員は、「この国は誰のものか。皆さんの税金をどう分配するかを考えるのが政治なのに、今の政治は大企業へのご恩返しばかり考えています」と批判。経済界の要請が安倍政権を動かしていると指摘する。

 「戦争法案はとんでもない法案。70年間守ってきた日本のブランドを一気にクリアランスセールするものです。これにも企業の力が動いている。日本で作った武器を海外に輸出する『武器輸出三原則』を事実上解禁したのが安倍政権。これも経団連が政治に要請し続けてきたことなんです」

 そのうえで「中国、韓国との緊張を煽れば、『安全保障』という名の既得権益に税金をバラまくことができます。税金を国民のためではなく、自分へ資金提供した企業に流していくのはおかしいではないか」と述べ、「政治を変えるしかない。安倍政権を引きずり下ろすためのファーストステップは、野党が協力しないと実現しません」と協調を訴えた。

▲安倍政権によるメディア弾圧を批判した社民党・佐藤梓氏

 社民党で八王子市市議会議員の佐藤梓氏は、「日本が戦後70年の大切な節目にこんなおかしな方向に行っていることを自分自身の問題として考えなければいけない」と主張。「報道機関への威圧が問題になっているが、メディアは『炭鉱のカナリア』。それを威圧して、自分たちに近い声だけを報道させようとして、異論を封じる。そんなのは民主主義ではない」と喝破した。

維新の党は大丈夫? 初鹿「私がいる限り絶対にこの法案を簡単に通さない」

▲立憲主義を説く民主党・小西洋之氏

 民主党の小西洋之議員は「安倍総理は、『命の宣誓』(※)で、自衛隊員は命を投げ出すと誓っているんだから集団的自衛権も構わないと言っているが、それは違う」と論じる。

 「皆さんが主権者である理由は、国のかたちを決める憲法を作り、そして変える力を皆さんだけが持っているからです。憲法改正の国民投票もやらず、『命の宣誓』で誓ってもいない集団的自衛権の戦争で自衛隊員を殺すということは、絶対にあってはいけないこと。これが立憲主義なんです」

 さらに、安倍政権が集団的自衛権の行使の根拠とする「昭和47年見解」について、「この見解を述べた人が『集団的自衛権行使は憲法9条をいかに読んでも読みきれない』と言っているんです。皆さん、総攻撃をしてください。安倍総理は『戦争は正しい、憲法は自分のものだ』と思っている。一緒に安倍政権を倒しましょう」と呼びかけた。

(※)「命の宣誓」――自衛隊の「服務の宣誓」。自衛隊法第53条に基づき、全自衛隊員が入隊に際して署名押印を持って宣誓しているもの。
「宣誓 私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います」

 維新の党の初鹿明博議員は、「今日は隣に共産党の志位和夫さんがいらっしゃるが、共産党の人と握手をしたのは初めて。野党がまとまらないと、この法案は止めることはできない」とスピーチした。

 「皆さん、『維新の党大丈夫かな?』と思っていますよね? でも、安心してください。私がいる限りは絶対にこの法案を簡単に通すような真似はしない。確実に反対し、しっかりと採決をさせないよう、党の中で、全力で頑張ります」

志位和夫、後方支援の戦闘は「憲法9条に反する武力行使そのものだ」

▲国会で使ったパネルで後方支援の違憲性を指摘する共産党・志位和夫氏

 日本共産党の志位和夫委員長は「今の戦争法案は、これを覆し、日本を殺し、殺される国に作り変えようというものです」と警鐘を鳴らす。

 「今回の法案では、自衛隊が『戦闘地域』で『後方支援』を行えるようになる。安倍さんは国会質問で、戦闘地域で自衛隊が攻撃される可能性を認め、武器を使用する可能性を認めました」

 そう語った志位氏はパネルで、自衛隊がイラク戦争へ持っていった「12.7ミリ重機関銃」「110ミリ個人携帯対戦車弾武器」の写真を示し、これらの武器を使用することは「憲法9条に反する『武力行使』そのものだ」と批判した。

菅直人「『おれが総理大臣だから閣議で決めればいい』なら原発を停めた」

▲左から菅直人氏、志位和夫氏、初鹿明博氏

 民主党の菅直人元総理大臣は、「安倍さんは、祖父である岸信介元総理がやろうとしてできなかった『憲法改正』こそが自分の使命だと思い込んでいる。祖父のやり残したことをやるのが総理の仕事でしょうか? 日本の将来を考えて物事を進めるのが総理ではないか」と安倍総理を非難する。

 「『おれが総理大臣だから何でも閣議で決めればいい』というなら、私も総理大臣のときに何でも閣議決定し、『明日から原発は停止する』と言っておけばよかったのでしょうか。内閣は、総理と、総理が任命した大臣だけで構成されていて、大臣は総理がクビにできます。つまり、総理1人で閣議決定できるということです」

 そのうえで「安倍さん1人でこの日本の将来を決めてはいけない。安保法制を阻止させるようと立ち上がった皆さんが、日本の未来を決めてほしい」と訴えかけた。
(取材:芹沢あんず・川島安乃・沼沢純矢、写真:芹沢あんず、記事:原佑介)

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2件のコメント “2015/06/27 “ジャック”された渋谷ハチ公前、若者らが戦争立法に「No!」――「なんで『法律を守れ』なんて渋谷のど真ん中で言わなきゃいけないんだよ!」民主、維新、共産、社民、生活の野党議員も集結!

  1. 国会議員の先生は、ここに出てくるは大事かと思うが、もっと、国会で総理を追及してほしいです

    厚生労働委員会で、採決拒否すったもんだの事件がありましたが、この戦争立法こそ、そのぐらいの気持ちがあってもいいのでは、これが、最善の方法だとはおもわないが、ほんとに止めようとするのだったら。

  2.  安倍晋三とその一味は典型的な詐欺師で根っからの犯罪者です。しかも安倍晋三は詐欺師にしては頭が悪い。嘘は平気だしバレても顔色一つ変えずにシレっとして更に嘘を重ねる。まるで詐欺師そのものだ。安倍晋三の一味にはシナリオを書く人間がいて、国会での答弁にもシナリオがあるのがバレたのは皆様ご承知のとおり。かつて噂の真相誌に安倍晋三は武器メーカーから献金を受けていると書かれていた、そういう男です。
     自分が勉強が出来なかったために知性が大嫌いな安倍晋三は、大学の文科系学部を全て無くして自分が勉強が出来なかった復習をしたいようだ。そして文科系学部を全て無くせば、簡単に徴兵できると考えている筈だ。徴兵ならば、米国の戦争の肩代わりをさせるのだろう。理由はブッシュジュニアのイラク攻撃と同じ先制攻撃で、その理由もブッシュジュニアのイラク攻撃と同じく捏造することと思う。
     安倍晋三は知性が大嫌いな上に知性を憎んでおり学者や識者が言ってる事も理解できないので、自分の意見に反対な人を逆恨みすることしか出来ない。まるで幼児のような“脳力”の安倍晋三は国会議員をやってはいけない人間です。早く国会議員を辞めるべきだ。

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