【大義なき解散総選挙】共産・小池晃副委員長「集団的自衛権の行使」は大争点、「戦争する国に向かう」自民・安倍政権との正面対決を訴え 2014.11.28

記事公開日:2014.12.1取材地: テキスト動画
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(IWJ・細井正治)

特集 総選挙2014

※ 12月2日、テキストを加筆しました!

 日本共産党・小池晃副委員長記者会見が11月28日(金)13時半から、日本共産党本部で行われた。昨年2013年の参議院選挙に続き、衆議院総選挙では初めてとなる「ネット選挙」について、小池氏は日本共産党の戦略、新キャラクターなどを説明。

 また、原発などのほか、「集団的自衛権の行使」は、特定秘密保護法、武器輸出解禁などとあわせ、安倍政権の「戦争する国」に向かう政策全体が大争点で、日本共産党は正面から対決していくと訴えた。

■ハイライト

  • 会見者 小池晃氏(日本共産党中央委員会副委員長)総選挙政策・分野別政策及び、ネット選挙について
  • 日時 2014年11月28日(金)13:30~
  • 場所 日本共産党本部(東京都渋谷区)

※以下、発言要旨を掲載します

ネット選挙における共産党の広報戦略を紹介

小池晃副委員長(以下、小池・敬称略)「今回の選挙でも、インターネットを活用して臨んでいくというのが共産党の基本的な考え方です。公示後、原則毎日、本部からは生番組を配信します。キャスター・司会は主に私を含めた参議院の、大門みきし議員・田村智子議員が務めます。(※放送開始は16時と20時からの日があるとのこと)

 最終日12月13日土曜日は夜中の零時まで徹底的に訴えていきます。そして前回、参院選でメディアのみなさんに大変注目していただいた『カクサン部』は画策中! と書いているように新しいことを検討中です。

 これまで『雇用』『憲法』『農業』『沖縄の基地』『原発』『消費税』『子育て』の各問題ごとのキャラクターに党の政策を訴えさせるという感じですが、今回はそれに対抗する悪キャラを登場させ、ホームページ上で、対決点、争点を楽しくわかりやすく拡散する。

 まだ新キャラは検討中で、これ以上は言えません(笑)。これから選挙戦で毎日、共産党のホームページで、明らかになっていくという感じです。前回の『3分間講座』は大変好評でしたので、より楽しく、わかりやすくするよう鋭意、努力中です。

 ネットCM、バナー広告も準備しています。ネットCMは『カクサン部』を登場させるシリーズで、まだ絵コンテで、お見せできる段階にないのですが。それから、党の公式ホームページ、Facebook、ツイッターも選挙バージョンに変えていきます。

 生放送とあわせ、全国の比例候補の画像を、次々と配信していきます。また草の根SNSの活用については、参院選の時に党としてマニュアルを作って全国で今、使っているのを活用し一斉に拡散に努め、今回もネット選挙は中心的課題として取り組んでいきます」

日本経済新聞記者「『悪キャラ』というのは公示までに登場ですか? いわゆる他党や、社会問題なのでしょうか」

小池「公示後、順次。放送の中で、毎日のように登場させていく感じです。共産党のホームページも生放送も、ぜひ注目してください、ということです。

 基本的には他党を悪キャラに仕立てるということは考えていません。例えば『原発再稼働』とか、『消費税増税先送り』とかで、共産党の政策を語るカクサン部員と論戦をする形で、わかりやすく対決点を明らかにしていく」

質問「SNSは双方向ということで、候補者の方と有権者がやりとりするということですか?」

小池「それは大いにやっていきたいと思っていますけど、共産党の取り柄というか、党員が自分で政策を語りたいと思っているし、語る力を持っている人がいっぱいいます。

 それに対して質問が寄せられれば、またそこから議論が生まれる。候補者だけでなく、党全体として、SNSを活用して双方向のコミュニケーションをやっていきたい」

ネットの活用法の違い、自民党はビッグデータを集める手段、共産党はコミュニケーションの手段

質問「参院選で注目された『ビッグデータ』については?」

小池「自民党は、ビッグデータの活用をネット戦略と位置づけ、ビッグデータを集める手段がネット。

 『どういう風に言ったら受け入れられるか』とか、自民党のは、いわば『ごまかし』の手段に見えちゃうのですが、私たちは違う。有権者の流れをつかむ、というよりはコミュニケーションの手段としてとらえているんで」

質問「公示を目前にして、改めてどう闘いますか」

小池「選挙政策でも『5つの転換』ということを掲げていますが、改めて、沖縄を除く原則、全ての小選挙区で共産党候補を立て、全国どこでも安倍政権と対決する論戦をやっていきます。それが大きな役割を果たす。やはりブレない対立軸をもっている共産党の議席を伸ばすことが野党も国会も日本の政治も変えるんだと正面から訴えて、その期待、手応えも感じています。それを伝えるためにもネット戦略は非常に重要だと思う」

朝日新聞記者「SNSのターゲットは? また『新番組』というのはどういう風につくっていきますか」

小池「ターゲットは若い層中心になると思うが、今は世代を超えてネットは活用され、既存メディアの情報では飽き足らないという方々などは、広い層にまたがります。

 中でも若い層は、無党派層も多いですから、そこに共産党の政策をわかりやすい言葉で親しみやすく伝えていくというわけです。新番組の中身も、今回の選挙の政策・争点を明らかにしていくことが中心です。

 また各地の候補者に電話や画像で登場してもらって、選挙戦の手応えなんかもインタビューしていきながら、連日、テーマ別に、『今日は消費税の問題』とか『明日は原発の問題にしぼって』という風に党の政策について語りたいと思います。

 『ニコニコ動画』なんかでも配信しますから、メッセージ、コメントがたくさん出ますので、それに答えていく。時々論争みたいになりますけど、生番組の中でも対話、コミュニケーションということを位置付けて活用していきたいなと」

共同通信記者「そうしたネットの盛り上がりが、実際の投票結果にどう結びついていくか、分析していますか」

小池「まだ、そこまで分析できていないが、確実にこれまで共産党との接点なかった層が、ネットを通じて共産党に接近してきています。

 支持になってきているというのは確実に起こっているなと思う。この間、私も月1回ネット番組をやっていますが、入場者が増えてきている、選挙前一週間おきにやってみたんですが。それと共産党の場合の特徴は、視聴者、入場者の十倍くらいのコメントが出る。

 つまり、中身に関心をもっている人が観にきている。その中でアンケートをすると、明らかに共産党の政策をわかっている人の比率が減ってきて、むしろ中間的な比率、ネットで共産党に新たに接近してきている人が増すというのが数字の上でも出てます。

 おそらく投票にも結びついていくだろうと考えています。全体としては『ネット選挙なんて』と冷めてきているみたいな見方があり、安倍応援団なんか冷めているのかも知れないですけど、私たちはむしろネット上の関心は高まってきているという実感です」

安倍政権の「戦争する国」に向かう政策全体を問う

共同通信記者「衆院選で『安全保障』政策は争点になると思いますか? 集団的自衛権行使を含む法整備を進められる予定だが、改めて共産党の考えを」

小池「『集団的自衛権の行使』は大争点だと思います。

 『現行憲法の下で集団的自衛権の行使は不可能』というのが歴代自民党政権の見解だったわけですから、それを憲法を変える手続きさえ踏まずに解釈だけ変えるなんていう前提から、おかしいと思います。

 私も国会で質問しましたが、そもそも集団的自衛権といっても、アメリカのやる戦争に、海外までついていって、戦闘地域での武器使用もやるということを国会でも認めましたから、まさに『海外で戦争する国にする』ということなのです。

 日本を、そういう国にしていいのか? ということを正面から問い、選挙でも大争点にしていきたい。この問題については、各地の街頭でも、若い女性、お母さんたちからの反響が大変高いという報告が全国から共通して寄せられています。

 アベノミクス、消費税、原発だけでなく、秘密保護法、武器輸出などとあわせて安倍政権の『戦争する国』に向かう政策全体が大争点になってきているんではないかと考えています」

「第三極」が一時注目されたが下火になったのは「必然的な帰結」

(…会員ページにつづく)

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