【福島県知事選】「知事候補者には原発事故被災者の現状をしっかり認識してほしい」 ~原発被災者弁護団が候補者に公開質問状を送付 2014.10.8

記事公開日:2014.10.10取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJ・薊一郎)

 10月9日告示される福島県知事選挙立候補者に対して、東日本大震災による原発事故被災者支援弁護団(原発被災者弁護団)が9問からなる公開質問状を10月8日送付した。回答期限は10月17日で、結果は同弁護団のホームページ上で公開する予定だ。

 原発被災者弁護団は、東京三弁護士会災害復旧復興本部にて被災者支援を行ってきた弁護士が中心となり、各会所属の会員有志が結成した。

■ハイライト

  • 説明者 丸山輝久氏(弁護士、原発被災者弁護団団長)、秋山直人氏(弁護士、原発被災者弁護団事務局次長)
  • テーマ 福島県知事選挙立候補予定者に対する公開質問について
  • 日時 2014年10月8日(水) 14:00~
  • 場所 原発被災者弁護団事務所(東京都港区)

「福島県知事候補者はしっかり被災者の現状認識を」

 同弁護団の丸山輝久弁護士は、公開質問状の趣旨を次のように語った。

 「最近福島県内の一部の自治体の首長から、賠償ばかりでは復興に差し障りがあるという趣旨の申し立てがある。また、東京電力が原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)の和解・仲裁に対して拒否回答をしている。被災者への賠償はいまだ不十分だ。福島県知事候補者には、現状をしっかり認識してもらいたい」

「東電による拒否が続けばADRは意義を失う」

 弁護団事務局次長の秋山直人弁護士は、各質問について説明する中で、「東電による拒否が続けば、ADRの仕組みがなし崩しになってしまう」と語り、原発ADRの意義が失われてしまうことを危惧した。

 丸山弁護士は、「立候補者が県知事となった暁には、自身の回答にしたがって、県内の自治体に賠償を進めるよう指導してもらいたい」と語り、公開質問状の回答を「言質」として賠償を進めていく方針を明らかにした。

 弁護団の今後の活動としては、福島市渡利地区、伊達市の母子家庭、栃木県北でも申し立ての準備をしているという。

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です