美味しんぼ問題「原発事故と病気の因果関係の立証責任が被害者に向けられる風潮」と遺憾の声 2014.5.16

記事公開日:2014.5.16取材地: テキスト動画
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 小学館の週刊誌「ビッグコミックスピリッツ」に掲載された漫画「美味しんぼ」で、福島第一原発を取材した登場人物が鼻血を出す描写があったことについて、石原伸晃環境相は「風評被害を招く」とコメントした。また、閣僚からも相次いで、鼻血の描写に対し、風評被害の助長であるなどと批判の声が上がっている。

 一方、「美味しんぼ」作中に、「私も鼻血を出した」として登場する前双葉町長の井戸川克隆氏は、石原大臣のコメントに対し「個人の人権の侵害だ」と強く批判している。5月16日、首都圏反原発連合(反原連)による、「再稼働反対!首相官邸前抗議」が行われたが、この日は、漫画「美味しんぼ」をめぐる一連の騒動に関するスピーチが目立った。

■ハイライト

 社民党・福島みずほ参院議員は、「美味しんぼの漫画が攻撃を受けています。しかし、鼻血が出て心配するのは当たり前。鼻血が出たら『原発のせいではないか? 』と言って、何が悪いんでしょうか」と語り、「なによりも命と健康が大事。心配してなにが悪い。声を上げて何が悪い」と怒りを露わにした。

 さらに、子ども被災者・支援法の第13条(※)にふれ「病気の因果関係の立証責任は政府側にある」と強調し、原発事故の被害者が病気の因果関係を立証しなければならないような現在の風潮に強く抗議した。

(※)子ども・被災者支援法第13条3「国は、被災者たる子ども及び妊婦が医療(東京電力原子力事故に係る放射線による被ばくに起因しない負傷又は疾病に係る医療を除いたものをいう。)を受けたときに負担すべき費用についてその負担を減免するために必要な施策その他被災者への医療の提供に係る必要な施策を講ずるものとする。」

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