外国人記者ら、日本の孤立化を懸念 ~米国に建てられた慰安婦像に抗議する地方議員による記者会見 2014.2.25

記事公開日:2014.2.27取材地: テキスト動画
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(IWJ・ぎぎまき)

 「慰安婦の問題は韓国に捏造された問題である」ーー。

 「慰安婦像設置に抗議する全国地方議員の会」は2月25日、外国特派員協会で記者会見を開き、米国カリフォルニア州・グレンデール市に建てられた従軍慰安婦像に抗議する意を改めて示した。会の世話人代表である松浦芳子杉並市議は「チャンネル桜」発起人に名を連ね 、田母神俊雄後援会長の肩書きも持つ。また訪米団の一人である辻村ともこ狛江市議は、2009年の総選挙で幸福実現党から公認を受け、自身も幸福実現党都副代表という経歴を持つ。

■ハイライト

抗議のため訪米

 ロサンゼルス郊外にあるグレンデール市が昨年7月、公立公園に慰安婦像を設置したことをうけて、「慰安婦像設置に抗議する会」はすぐさま駐日アメリカ大使館に抗議した。その際、一等書記官から、像の設置は国の判断ではないため、グレンデール市に直接抗議が可能であると伝えられた同会のメンバーらは、訪米を決めた。

 1月、賛同した地方議員318名分の署名を手に、グレンデール市を訪問。市長が面会を拒否したため、事務局に抗議文を提出した後、同会は像が設置された公園を訪れたという。

 公園を見渡すように建てられた慰安婦像には、「私たちは日本軍の性奴隷でした」と刻まれている。会の世話人代表であり、訪米団の一人である松浦芳子杉並市議は、「事実に反したことが刻まれていることに衝撃を受けた」と話し、「性奴隷という言葉は捏造である」と記者団に向かって訴えた。

 松浦市議は河野談話を引き合いに出し、自身の主張をこう裏付ける。

 「河野談話は全く曖昧な本人の証言を元に作成したもの。元慰安婦の中には慰安所のない場所にいたと証言した人もいたようだ。さらに平成19年、安倍晋三内閣は『強制連行を直接示す資料は見当たらない』と閣議決定している。2月20日の予算委員会では、『河野談話』に関する質問に対し、当時の内閣官房副長官である石原信雄氏が、16人の証言者の裏付け調査はしていない旨、明言している」

河野談話がいじめをもたらしている?!

 次に狛江市の辻村ともこ市議が発言。訪米した際に、現地の日本人家族から聞いたエピソードを紹介した。

 「独島(竹島)は韓国のものだ!!」と叫び、時にラーメンには唾を入れられると言った話や、「お母さん、慰安婦の碑に書いてある事は本当?僕は汚い日本人の血が流れていると言われた。自分が嫌だ」と頭を机に何度もぶつけて母子で泣いた、といったものだ。

 辻村市議はこれを、「明らかに根拠を失った河野談話を元に、米国における、いわゆる慰安婦像碑の設置や教育から、韓国による日本に対する民族差別運動が拡がり、いじめ被害が出ている」と訴えた。 辻村市議は最後に、「韓国は歴史事実を見つめ、慰安婦像という捏造された歴史認識を輸出し、何の罪もない子どもたちや地域の平和を侵す、日本に対する民族差別運動を今すぐやめるべきです」と付け加えた。

日本の孤立化を懸念する外国人記者

 両市議によるスピーチが終わると、各国の記者からの質問が相次いだ。

ドイツメディア「性奴隷は捏造だと言うが、今、日本は世界の中で同情を失いつつある。日本がどんどん孤立していくことは考えないのか」

松浦市議「先日も菅官房長官が、河野談話をきちっと検証すると言っていた。検証し、日本政府が正しいことを発信しなければ、いじめ問題もなくならない。事実は事実としてきっちりと語らなければならない」

フランスメディア「配布された資料には、『慰安婦は韓国に帰ることができた』と書かれている。それは同時に、軍が権限を持っていたということだと思うが、軍の強制性は本当になかったのか」

松浦市議「軍の強制性はなかったと100%信じている。アメリカの公文書にも書いてあるが、母親に40円で女衒(ぜげん)に売られたという証言もある。貧しいから(自ら)慰安婦になったということはあっただろうが、強制的に軍が集めたということはないと思う」

ドイツテレビの記者「性奴隷、慰安婦だったという方たちと会ったことはあるのか。私はインタビューしたことがある。非常に狭い認識しか持っていられないようだが、軍慰安所というのは軍の中にできているもので、駐屯地では拉致、監禁、強姦が沢山起きていた、それも軍の中で。沢山の本や証言が出版されているので読んでみて下さい」

松浦市議「元慰安婦だったという方に会ったことはない。但し、戦争体験者の話は聞いたことがある。その人は元特攻隊の教官をしていた。彼は、『強姦はあった』と言っていたが、軍律が厳しく、軍法会議にかけられ、ふるさとに返されたということは聞いている。規律はとても厳しかった」

グレンデール市長、慰安婦像、設置容認

 同市の日系住民らが20日、市に像の撤去を求めカリフォルニア州の連邦地裁に提訴したことについて、2月25日、グレンデール市議会で開かれた公聴会で、市長は、像を撤去せず設置を容認する姿勢を示している。

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