高速増殖炉「もんじゅ」下を通る破砕帯の活動性を調べるため、原子力規制委員会は17、18日の二日間、専門家らとともに現地調査を行った。もんじゅは95年のナトリウム漏れ事故以降、ほぼ稼働していないが、破砕帯の活動性が認められれば「夢の核燃料サイクル」の計画は見直しが迫られるため、注目が集まっている。
もんじゅから500m西側にある活断層「白木―丹生(にゅう)断層」と、もんじゅ原子炉建物下を通る「a断層」などの8本の破砕帯の連動性が指摘されているが、日本原子力研究開発機構はそれらの連動性を否定している。
規制委・島崎委員長代理ら調査団は、原子炉建物横の地表剥ぎ取り地点などで破砕帯を調査し、敷地外から丹生断層の露頭や周辺の段丘面構成層なども確認。
調査を終えた島崎委員長代理は、破砕帯の連動性については「評価会合で話し合う」と明言を避け、「すぐに結論が出る状況ではない」と、調査が長期化する可能性を示唆した。また、追加調査が必要だとの認識を示し、機構は、調査メンバーらの提案に沿った追加調査を進める意向だ。