関西電力高浜原子力発電所プルサーマルMOX燃料搬入に対する抗議行動 2013.6.27
記事公開日:2013.6.27
取材地:福井県
動画
2013年6月27日(木)、福島第一原発事故後初めて、関西電力・高浜原発(福井県高浜町)に、MOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)が運び込まれた。MOX燃料を使うプルサーマルは、高浜原発、福島第一原発などで実施されていたが、事故後、全国の原発が停止したことにより、核燃料の輸送自体が中断されていた。
2013年4月12日、関西電力はMOX燃料輸送を実施することを、プレスリリースで発表。輸送ルートや日程などの詳細は、核拡散防止条約の規定により公表されていない。しかし、前回の搬入日が2010年6月の関西電力株主総会の翌日だったことから、市民らは、搬入予定日を26日の株主総会の翌日である27日と想定し、抗議のため高浜町音海地区にある防波堤横の広場に集合。朝7時頃、フランス・アレバ社の輸送船がフランスから到着し、高浜原発に搬入された。
■Ustream録画 1/10(06:34~ 3分間) 防波堤付近からの抗議行動
■Ustream録画 2/10(06:45~ 10分間)
■Ustream録画 3/10(06:56~ 18分間)
■Ustream録画 4/10(07:16~ 19分間)
■Ustream録画 5/10(07:36~ 3分間)
■Ustream録画 6/10(08:07~ 12分間) 高浜原発に申し入れ
■Ustream録画 7/10(09:51~ 12分間)
■Ustream録画 8/10(10:05~ 2分間)
■Ustream録画 9/10(10:18~ 15分間) MOX燃料積み下ろしの模様
■Ustream録画 10/10(11:13~ 20分間)
- 内容
- 輸送/搬入時に防波堤付近からの抗議行動
- MOX燃料搬入後に高浜原発に申し入れ
- 日時 2013年6月27日(木)
- 場所 関西電力・高浜原発(福井県高浜町)
グリーン・アクション、美浜の会、原子力発電に反対する福井県民会議など、これまで反原発を訴えてきた市民団体らの呼びかけで約200名の市民が集まり、輸送船に向かって抗議の声をあげた。同日、市民らは関西電力に申し入れを行い、燃料搬入に対する抗議文を手渡した。
日本の核輸送に対しては、世界70カ国以上にものぼる国々から抗議声明が出されている。輸送ルート諸国から事前了解も得ず、核輸送の安全性を確認するための環境アセスメントも行なっていない。抗議文は危険なプルトニウム輸送の強行に反対するものだ。
今回なぜ、燃料搬入に踏み切ったのか。その理由をグリーン・アクションのアイリーン・美緒子・スミス氏は、「真相は正確には分からない」としながらも、「燃料の発注先であるフランスのアレバ社が、日本の原発が停止したことにより、輸送できずにいた燃料の輸送を手放したかったのではないか」と語った。来月8日、原子力規制委員会による新規制基準が施行されるが、今回の搬入との兼ね合いは明らかではない。審査の対象になるのは、国内全ての原発だ。プルサーマル発電の高浜原発3号機も審査申請を行う見込みである。