原発震災被害者の怒りを国会に!「木田せつこさんを応援するつどい」 広瀬隆氏・木田節子氏 講演 2013.6.22

記事公開日:2013.6.22取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・富田/奥松)

 2013年6月22日(土)17時30分から、福島県郡山市労働福祉会館で「原発震災被害者の怒りを国会に!『木田せつこさんを応援するつどい』」が開かれた。広瀬隆氏(作家)が、参院選への出馬が決まった、原発被災者の木田節子氏(緑の党)を応援するために駆けつけ、「原発・福島・人権 そして憲法!」のタイトルで講演。木田氏本人も熱弁をふるった。

■全編動画

  • 講演 広瀬隆氏「原発・福島・人権 そして憲法!」
  • 講演 木田節子氏「政策と訴え」
  • 日時 2013年6月22日(土)17:30~
  • 場所 労働福祉会館(福島県郡山市)
  • 主催 木田せつこを応援する会

 「思いをひとつにして、歴史に残ることになる選挙戦で、われわれ福島の市民も戦っていこう」。主催者による、このような呼び掛けのあと、広瀬氏が登壇した。スピーチの内容は、IWJが中継した、6月2日の福島市での講演とほぼ同じ。広瀬氏は「6月2日に私の話を聞いた人は、寝ていてもいいです」と発言し、客席の笑いを誘った。

 「17万人余りを検査したところ、疑いを含め27人が甲状腺がんと診断された」。広瀬氏は、福島県が実施した甲状腺検査(原発事故時0~18歳が対象)の一件に触れ、「14人は疑いとされているが、私は27人全員が、がんであると思う。発見率は通説の100倍程だ。この深刻な事態を軽視している、国の姿勢がまったく理解できない」と怒りをあらわにした。また会場のスクリーンに、人の気配がまるでなく、被災直後のむごさだけが真空パックされたかのような、富岡町などの今の様子を収めた写真を映し、「なぜ、ひっくり返った自転車がそのままなのか。東京の数百倍という放射能が存在するから、放置せざるを得ないのだ」とも語った。

 広瀬氏が、ことに語気を強めたのは、次の発言の折だった。「木田さんによれば、福島市では六魂祭が行われる前に、除染作業が行われたという。おかしいではないか。一体、誰のための除染なのか、観光客のためなのか」。地元住民のためなら、もっと早くに実施されていなければ筋が通らない、との言い分だ。広瀬氏は「少しは怒ってほしい。あなた方が殺されるのだ。この国は間違っている」と、客席に向かって諄々と訴えた。

 このあと広瀬氏は、チェルノブイリの実態など、原発事故の恐ろしさを伝える事例を矢継ぎ早に紹介。その一方で、メディアの、日本の近代史の取り上げ方が、いかに問題があるかについても述べた。今の日本に横たわる憲法がらみの通説を「『現行憲法は米国に押しつけられたもの』という言説は、でたらめだ」と喝破し、日本国憲法の先進性を重ねて強調した。

 木田氏を応援するために、福島県内外から集まった市民たちによるリレートークを挟み、木田氏本人が登壇した。

 元バスガイドの経歴を持つ木田氏は、「バスガイドには、選挙のウグイス嬢のアルバイトの話が、ちょくちょく舞い込む」と明かし、「日当の相場は2万円だったが、自分は引き受けたことがない。その候補者が掲げる政策の中身を知らずに、協力する気になれなかったからだ」と話した。その上で、「初めての選挙応援が、自分の応援になろうとは思いもよらなかった」と発言し、客席との間に和やかな雰囲気を作り出した。

 「福島県双葉郡の富岡町に、21年前にローンを組んで家を建てた。すでに3000万円余り支払ったが、まだ数百万円残っている。東京電力は不動産評価額を持ち出し、950万円で買い取ると言ってきた」。木田氏は、東電の機械的な対応に不満をもらしながらも、損害賠償の窓口役を担った、東電の社員を追及しようとは思わなかったと述べた。「責めるべきは国と東電だ」とした木田氏は、「福島県知事は、われわれ被災者の思いを代弁してくれていない。原発立地帯の市・町長でさえ、『一段落したら帰還しよう』といった安全意識に欠ける発言をしている」と、地元行政にも怒りの矛先を向けた。

 木田氏は、時折涙ぐみながら、マイホームを失ってからのことを振り返った。被災者の多くが不満を抱く、メディアの報道姿勢に対しては、「彼らは、最初こそ、津波被害の様子などを面白がって伝えていたが、時間が経つと、こちらが重大に思う問題を取り上げてもらおうとしても、門前払いだった」などと、辛らつなトーンで批判を展開した。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です