【第19号】岩上安身のIWJ特報!韓米FTA、その恐るべき実態とは何か ~立教大学経済学部教授 郭洋春氏による報告~ 2012.1.28

記事公開日:2012.1.28 テキスト独自
このエントリーをはてなブックマークに追加

(岩上安身)

 1月8日(日)から12日(木)の5日間、山田正彦元農水相が会長を務める「TPPを慎重に考える会」のメンバーが訪米。USTR(アメリカ通商代表部)他、アメリカの各種業界団体やNGO団体を訪問し、アメリカにおけるTPP認識について調査を行った。

 同調査団は帰国後の記者会見で、「TPPで日本に何を求めているのか?
と諸団体に質問したところ、知的財産権の中身については、「韓米FTAを見れば、それが日本に求めるものと同じであり、韓米FTA以上のハイレベルなものを日本には要求するだろう」との返事があったと明らかにした。

 アメリカが日本に求めるTPPと同じ内容を含む韓米FTAとはいったいどのような経済連携協定なのか。2011年12月1日に行われた「TPPを慎重に考える会第21回勉強会」で講演した、郭洋春立教大学教授は、その驚くべき内容を明らかにしていた。

 本号では、その郭教授の講演の全容を公開する。

記事目次

  • 韓米FTA強行採決の裏に野田総理会見
  • 韓国の畜産業は壊滅的打撃
  • ジェネリック薬品を作る許可を米国メーカーに求めなければならない
  • ISD条項が日韓両政府にとってプラスになる!?
  • 韓国の郵便事業にも民間と同様の規定を適用
  • 著作権侵害と“関係者”が判断するだけで刑事罰の対象に
  • ISD条項の何が問題か
  • 誤訳だらけの韓国語版「韓米FTA」
  • 質疑応答

韓米FTA強行採決の裏に野田総理会見

 郭洋春教授の講演――

 今、実際に韓国とアメリカとの間でおこなわれている、韓米FTAをめぐる韓国側の対応、あるいはその内容の問題点について、日本では報道されてない部分を中心にお話させていただきます。

 韓国が11月22日に、与党による単独の強行採決を行いました。これは日本でも報じられましたが、問題は、なぜ、韓国政府は、野党との協議を無視して一方的に強行採決をおこなったか、ということです。実は、これについては、野田総理の、『TPP交渉への参加を表明する、しない』という発言が、大きく効いているというふうに韓国では報じられています。野田総理は、11日の記者会見で『TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入る』と発言しましたが、翌日の韓国のほとんどの新聞は、『日本はTPPに参加することを表明した』と大きく取りあげました。

(続く)

 現在、過去全てのメルマガ「IWJ特報!」をサポート会員向けに公開しています。また、最新号をご覧になりたい方は、まぐまぐとニコニコのブロマガで購読することができます。

(…サポート会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

サポート会員 新規会員登録単品購入 550円 (会員以外)単品購入 55円 (一般会員) (一般会員の方は、ページ内「単品購入 55円」をもう一度クリック)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です