2011年12月22日(木)9時、東京都千代田区の経済産業省本館において、「発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価(いわゆるストレステスト)に係る意見聴取会」の第5回会合が開かれた。前回の会合の場で委員から出た質問に対し、原子力安全・保安院(以下、保安院)から回答がなされ、それに対して委員がコメントした。
(IWJテキストスタッフ・久保元)
IWJ特集 ストレステスト意見聴取会
2011年12月22日(木)9時、東京都千代田区の経済産業省本館において、「発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価(いわゆるストレステスト)に係る意見聴取会」の第5回会合が開かれた。前回の会合の場で委員から出た質問に対し、原子力安全・保安院(以下、保安院)から回答がなされ、それに対して委員がコメントした。
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この中で、後藤政志委員(元原子炉技術者)は、ストレステストにおける審査の進め方について、「例えば、地震のことについて言えば、『設計基準地震動』の話は別でやる、事故のことは別でやるといった具合に、全部ばらばらに行われている」と述べ、審査方法について疑問を投げかけた。また、「単に解析上や計算上のことがらを、机上で行っているだけに過ぎない。その中には、機器の損傷とかヒューマンファクター(人的要因)であるとか、事故に一番直結してくる問題が直接入っていない」などの点を指摘した。その上で、「安全に対する考え方がきちんとなっていないまま評価を行っているとしか思えない。無責任である」と述べ、保安院の姿勢を批判した。
これに対し、保安院は、「別の委員会などで出た情報や知見のうち、ストレステストに反映すべきと判断されるものは、そのつど反映する」と回答した。また、「ストレステストの結果だけで全ての安全性を評価することは困難であるため、高経年化対策(老朽化対策)など様々な知見を加味し総合的に判断する」とした。
このほか、関西電力大飯原発3、4号機に関するストレステスト一次評価における技術的課題などについて、関西電力の担当者を交えて質疑応答を行った。
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