2013年2月15日(金)10時20分、東京都千代田区の経済産業省において、茂木敏充経済産業大臣の定例記者会見が開かれた。
2月13日に自民党の外交・経済連携調査会がまとめた「TPP交渉参加に対する基本方針」の中で、「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、TPP交渉参加に反対する」など、衆議院選挙時に掲げた6項目の公約を遵守するよう政府に求めていることについて、茂木大臣は、「政府として、与党の調査会の基本方針を重く受け止めたい」とし、「TPPに参加した場合に発生する様々な影響の試算を、鋭意作成中である。国益にかなう最善の道を求めていきたい」と述べた。
- 日時 2013年2月15日(金)10:20~
- 場所 経済産業省(東京都千代田区)
前日に、東北電力が規制部門(家庭向け電力)の電気料金の、平均11.41%の値上げを申請したことについて、茂木大臣は、「経営効率化を最大限に実施した上での申請なのか、審査して判断する」と答え、「東日本大震災の被災地域であることを踏まえ、利用者に対する丁寧な説明や対応を求めていく」とした。一方、「電力コストは、利用者負担が原則である」とし、「国民全体の負担による電気料金の補助は考えていない」と述べた上で、「被災地の経済的な影響を総合的に判断し、支援すべき点には支援していく必要がある」とした。
また、石油化学燃料の調達コストが上昇していることを踏まえ、LNG(液化天然ガス)を低価格で調達していく必要性が高まっていることから、LNGの低価格輸入が見込めるプロジェクトに対して、1兆円の債務保証を創設するなど、政府による支援策の強化を検討していることを明らかにした。
このほか、近日中に実施される産業競争力会議の第2回会合で議論する内容や、火力発電所の入札などに関して、質疑応答がなされた。【IWJテキストスタッフ・久保元】
■電力システム改革の基本方針(経済産業省)