2021年4月30日(金)18時頃より、東京都、八王子のマルベリーブリッジで「原発反対八王子行動(スタンディング)」が行われた。ゲストとして参加した元東芝社員で渡辺敦雄氏が、福島第一原発は「最悪な事故が2度も起きてしまった」と語り、原発の技術的限界について語った。
また、原則運転期間を40年としつつも1回だけ最長20年延長できる、いわゆる老朽化原発の運転延長問題について問われると、渡辺氏は、「専門的に見ると、とんでもないことなんです」と応じた。
- 「40年ルール」なし崩し 再稼働へ突き進む関西電力の老朽原発 福井県知事が同意へ(東京新聞、2021年4月26日)
渡辺氏はさらに、以下のように語り、老朽化原発の運転延長が技術的に困難である理由を明らかにした。
「そもそも40年ていうのは何で決められたかというと、単に時間が経ったからではないんですね。
実は原子炉の中では中性子がものすごい飛び交ってるんです。その中性子は当然ですね、原子炉反応を促進するだけではなくて、それを囲っている10数センチの鉄の板、これにぶつかって外に出てくるんです。金属が脆くなるということなんですね。
(原発が)歳を取るっていうんじゃなくて、そもそもピストルで打たれ続けてるんです。一部でも穴が空くような、あるいはヒビが入るような自体になったら一瞬にして壊れる」
このほか渡辺氏は、福島第一原発の汚染水放出問題にも言及。政府が安全だとしているトリチウムについて、内部被曝の危険性を訴えた。