【コロナ・パンデミック陰謀論の連続検証レポート1】極右団体から始まった「反コロナ」デモは、欧州各地に拡大! 弁護士・環境活動家・反ワクチン運動家のロバート・ケネディ・ジュニアがドイツの反ワクチン集会で演説! 2020.9.13

記事公開日:2020.9.13 テキスト
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(IWJ編集部 文責:岩上安身)

 8月29日、ドイツ・ベルリンで約3万8000人が参加する大規模な「反コロナ」デモが実施されたとBBCが報じている。右派の扇動者たちが石や瓶を投げていたとして、300人が逮捕されたということだが、一部に過激な行動をした者がいたとしても、ほとんどの参加者は平和的にデモをしていたということである。

 ブランデンブルク門の前に集まった約1万8000人の参加者に対し、警察が「ソーシャルディスタンスを守っていない」としてデモを強制解散させた。時事ドットコムによれば、これに怒った参加者が石や瓶を投げて抵抗し、極右政党「ドイツのための選択肢」が「メルケル辞めろ」と連呼していたという。その他、同じ8月29日に、 ロンドン・トラファルガー広場でも約1000人、パリでも約300人が集まり、「ワクチン強制接種」や「マスク着用」に抗議したということである。

日本の「反コロナ」「反マスク」「反ワクチン」は連動し始めた!?

 こうした動向は、日本でも広がっている。国民主権党の平塚正幸氏は8月9日に渋谷でマスクを着用しないデモ「第10回クラスターデモ」を行い、その後、マスクを着けずに山手線に乗り一周する「クラスタージャック」を決行した。この中に、自覚症状のない陽性者が混じっていれば、この集団内部にも、同じ車両に乗りあわせた人々にも感染させた可能性がある。

▲国民主権党のHP

 また、8月24日には、「新型コロナウイルスは存在しない」「コッホの4原則の条件に新型コロナウイルスは満たしていない」と主張する徳島大学の大橋眞名誉教授が、議員会館の院内集会という形で、講演会を開き、110数名がマスクなしで参加した(IWJスタッフを除く)。その講演会は5時間にも及んた。

▲大橋眞・徳島大学名誉教授(徳島大学のHPより)

 日本での「反コロナ」「反マスク」「反ワクチン」主義者は、バラバラではあるものの、連動する動きもみられ、新型コロナウイルスに対する、多くの人々の、感染予防行動の努力を台なしにする可能性がある。

 これは、いうならば、「権利」と「権利」のぶつかりあいである。

 「マスクをしない自由」「マスクをしない権利」を声高に叫んで行動する人々の「自由」や「権利」を認めるとしても、コロナを恐れ、マスクをして感染しない・させない予防行動を徹底している他の大ぜいの人々を脅かし、巻き込んで、彼らの「予防する権利や自由」を侵害していい、という理屈にはなりらない。

ベルリンの「反コロナ」デモに、ロバート・ケネディ・ジュニアが登壇!

 29日に、ベルリンで行われた 「反コロナ」デモには5000人もの参加者が集まった。その規模も桁違いだが、著名な弁護士で、元司法長官のロバート・ケネディの息子である、ロバート・ケネディ・ジュニアが集会に登場し、12分30秒のスピーチを行ったことでさらに注目を集めた。

▲ロバート・ケネディ・ジュニア氏のインスタグラム

  ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、政治的には民主党であり、これまで米国における「反マスク運動」の中心になっていたトランプ支持者、共和党支持者とは別の立ち位置である。

 ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、その演説の中で、デモに集まった人たちは「(ナチズムの支持者ではなく)民主主義を愛する人々」、「人間の尊厳、政治的自由」を重視する人々だと述べている。

 「私たちは」、「開かれた政府」と、「嘘をつくことのないリーダー」、「製薬業界に利権を持たず、大手製薬会社ではなく、私たちのために働いてくれる医療関係者を求めている」と聴衆に語りかけた。

 これまで「反マスク運動」を担い、新型コロナウイルスを軽視するのは極右的な勢力だと思われてきた。しかし、ベルリンでの平和的な行進と ロバート・ケネディ・ジュニア氏の登場は、「反コロナ」運動がさらに社会に浸透したポピュリズム運動になってきたことを示している。

 ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、環境法の専門家であるとともに、『リバーキーパーズ―ハドソン川再生の闘い』(朝日新聞社、2000)などで知られる著名な環境活動家であり、最近では「反ワクチン」活動家として知られている。

ビル・ゲイツとアンソニー・ファウチがコロナ・パンデミックを計画!?

 ロバート・ケネディ・ジュニア氏は演説の中で、「(マイクロソフトの創始者である)ビル・ゲイツや(米国立アレルギー・感染症研究所長の)アンソニー・ファウチ」のように、製薬業界と深いつながりのある人々が、このパンデミックを計画したかもしれないと婉曲に述べている。

▲ビル・ゲイツ氏(Wikipediaより)

 そして「彼らは(コロナの致死率などの)数字を捏造」し、「実際に機能するPCRテストを行うこともしません」、「彼らは、コロナが危険であると見せかけるために、死亡証明書上でCovidの定義を絶えず変更しなければならない」と述べ、「彼ら」は「恐怖を増大」させていると訴えている。

▲アンソニー・ファウチ米国立アレルギー・感染症研究所所長(Wikipediaより)

ロバート・ケネディ・ジュニアは5G批判も展開!

 ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、この「反ワクチン」スピーチの中で、5Gの批判も行っている。演説の中で「すべてのコミュニティに5Gを導入し、私たちの社会をデジタル通貨にシフトするプロセスを開始すること」は「奴隷制度の始まりです」と述べているのである。

 そして5Gの導入は「監視とデータ収集のためです。5Gはあなたと私のためのものではありません」とした上で、「それはビル・ゲイツのためであり、それは(Facebookの共同創立者兼CEOの)マーク・ザッカーバーグと(アマゾンの共同創立者でCEOの)ジェフ・ベゾスと他のすべての億万長者のためのものです」と、ここでも、ビル・ゲイツ氏の名前を出しているのである。

▲マーク・ザッカーバーグ氏(Wikipediaより)

 さらに、これに加えて、GAFAのフェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏とアマゾンのCEO、ジェフ・ベゾス氏の名前を出している。

 なぜ、ビル・ゲイツ氏やマーク・ザッカーバーグ氏、ジェフ・ベゾス氏は、ロバート・ケネディ・ジュニア氏から、名指しされるほどに忌み嫌われるのだろうか。

▲ジェフ・ベゾス氏(Wikipediaより)

 2つの明らかな事実がある。1つは彼らが世界で10本の指に入る大金持ちであること、2つ目は、新型コロナのパンデミックが起きて、彼らはますます裕福になった、ということである。

 これまでも、ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、自身のインスタグラムを中心に、ビル・ゲイツ氏のアフリカや東南アジア、インドでのワクチン利権について、批判を繰り返してきた。

今後、IWJはロバート・ケネディ・ジュニア氏とビル・ゲイツ氏の言動と行動を検証!

 ロバート・ケネディ・ジュニア氏とビル・ゲイツ氏は、いわば、現在のコロナ禍の世界を反ワクチン派とワクチン派で二分したときのそれぞれの代表的な人物と言える。この両者の言動、行動は、この連載を通して、改めて検証を行いたい。

 日本政府も、新型コロナウイルス感染症のワクチンを速やかに確保するために、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種によって、健康被害が出た場合の製薬会社などの賠償責任を免除し、必要な救済措置は政府が講じる方針を固め、次の国会に関連法案を提出する予定になっている。

 世界でワクチン開発競争と確保競争が激化し、各国政府も導入を急いでいるが、日本政府の方針は、性急にすぎると感じる人もいるはずだ。

第三の軸、モノクローナル抗体の開発!

 新型コロナウイルスに関しては、「ワクチン対反ワクチン」という軸以外に、第三の軸としてモノクローナル抗体を使用した特効薬の開発が世界的に急ピッチで進んでいる。

 モノクローナル(モノは「単一」、クローナルは「クローンの」という意味)抗体とは、人間体内のB細胞が、癌細胞やウイルス感染細胞などの異物に対して、1種類の抗体を作るという抗体のことである。B細胞が新型コロナウイルスに対して作った抗体をコピーして特効薬として利用する。

 モノクローナル抗体を使用した薬は、人間体内で作られる抗体を利用するため、副作用が非常に少ないという特長があるが、コストが高いという欠点もある。モノクローナル抗体を使用した薬としては、すでにリウマチの薬や潰瘍性大腸炎の薬がある。

▲モノクローナル抗体の製作方法を開発したセーサル・ミルスタイン(左)とジョルジュ・J・F・ケーラー(右)(Wikipediaより)

 IWJでは、今後、連続検証シリーズとして、コロナ・パンデミック陰謀論の検証を行う。その際、上記のような新薬の最新動向を踏まえつつ、陰謀論の科学的な根拠を問いただし、公衆衛生を危険に晒すプロパガンダや極論に対しては、徹底的に批判を加えてゆく。

 ぜひ、ご期待ください。

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