2018年10月6日(土) 13時半より、「ジャーナリスト高野孟さんとともに反戦反安保討論会『東アジアの大変動と日米安保体制』」が文京区シビックホール会議室で開催された。
高野孟氏の講演は、朝鮮半島、拉致問題、中国、非核化、沖縄、安倍政権と日米安保、米中の覇権争い、そして、東アジア共同体の展望まで、広い範囲をカバーするものであり、講演後の参加者からの質疑も多岐にわたるものとなった。
「米中の貿易戦争が激化しているが、実のところ、これはデジタル覇権を巡る争いではないか?」との質問に対し、高野氏は「そうだと思う。だが、AIの基礎技術は米国のものだが、ゲーム化などの実装については中国が何倍も先をいっている」
また「米国は一国覇権のノスタルジアだけを忘れない認知症の老人で、徘徊癖もある。ヨーロッパ、ロシア、中国、インド、そして、日本でこの老大国をどう介護し、寝かしつけていくかが世界史的課題だと思う」とユーモアも交えて回答した。
「東アジア共同体の可能性についてお聞かせ願いたい」との要望に対しては、「イメージと基本理念が大事。国連は大規模すぎてそのままでは使えないが、国連の理念をそれぞれの地域社会が担っていくというのはいいと思う。ASEAN共同体をひとつの軸として、それと競合する形で北東アジアまで含めた経済・文化・安保共同体を立ち上げ、発展の度合いが違う二つの共同体が最終的につながることを目指す」と熱を込めて語った。
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