自由報道協会主催 社民党 福島みずほ代表 記者会見 2012.12.3

記事公開日:2012.12.3取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・中川/澤邉)

特集 TPP問題

 2012年12月3日(月)14時から、東京都千代田区の自由報道協会 麹町報道会見場で「自由報道協会主催 社民党 福島みずほ代表 記者会見」が開かれた。福島代表は、これまで沖縄県で行うことの多かった衆議院選挙活動の第一声を福島県の会津で行うことを明かし、「格差是正、そして脱原発、憲法を生かす」という3つのテーマを国民に訴えていくと語った。

■ハイライト

 前回の国会で脱原発基本法案を提出したことに触れ、「ドイツやスウェーデンのように廃炉法案を作り、電源三法の法律を改正して、原発立地県の産業と雇用の転換をしっかり行っていく」と述べた。そして、「太陽光、風力、バイオマス、地熱などで自然エネルギーを促進する。過渡的なエネルギーとしては天然ガスを安く買って、天然ガスコンバインドシステムで、安く、エネルギーシフトを実現しようと思う」と付け加えた。

 格差是正については、「給料が14年間、13年近く下がり続け、年収200万円以下の人が1100万人以上。若い人、女性の2人に1人が非正規、パート、派遣、契約社員」だという雇用の問題点を挙げた上で、「法律をきちんと規制して、正社員化、均等待遇を目指す。中小企業は、経過規定は必要だが、最低賃金時給1000円以上を目指す」とコメントした。

 また、「消費税増税は明確な格差拡大で、収入の低い人こそ生活が苦しくなる不公平税制だ。とりわけ若い人たちの生活の厳しさ、高齢者の生活の厳しさなどを聞いている」と語った。TPPに関しては「社民党は、TPPは小泉構造改革、竹中平蔵路線、新自由主義の再来だと考えている」と明確に反対姿勢を掲げた。一方で、輸出大企業に配慮を示し、「アジアの成長をきちんと取り込むことは必要。しかし、ASEAN+6、中韓、ニュージーランド、オーストラリア、インドなどの成長をどう取り込むかということで、これはできる」と述べた。

 憲法に対しては、「自民党が日本国憲法の改正案を発表し、公約にも国防軍の設置、集団的自衛権の行使を明記している。維新の会も自主憲法制定を掲げている。今度の衆議院選挙が終われば、国会は、憲法改正国会になると考えている」と強い懸念を示した。

 さらに、「それぞれ少しずつ違うが、民自公、維新の会は一極に近い。原発推進、憲法改正、そして格差拡大、消費税」と評して、「社民党は社会党時代から40年以上、原発について各地の反対運動、裁判と一緒に連携して戦ってきた。ぶれることはない。また、頑固に平和、元気に福祉、元祖・護憲、これもぶれない」と語気を強めた。

 質疑応答では、「脱原発を主張している以上、廃炉に対する手順や、何が障害になるかといった調査は進んでいるのか」という質問が出た。福島代表は「スウェーデンやドイツの廃炉法を参考にしている。廃炉を一斉に行うと、電力会社の積立金が貯まっていないので、費用はどうなるのかという指摘はされている」と答えた。その上で、「核燃料サイクルでは、再処理費用の積立金が3兆円近くある。脱原発すれば、再処理は必要がないし、技術的にも頓挫をしている。この積立金や廃炉ビジネスをどうしていくかは検討中」と明かした。

 自民党が掲げている憲法96条の改正について問われると、「9条がターゲット。私自身は、憲法改正は憲法改正要件から進むと思っている。その次に9条を変えていくだろう」と語った。

 続けて「(憲法改正の発議に)3分の2が必要。過半数ということは法律と同じ要件。与党がいつでも、憲法改正発議ができる。しかし、憲法は最高法規で、法律と性格が違う」と改憲について慎重な姿勢を示した。さらに、「法律は日本国民が守るものだが、憲法は国家権力を縛るものである」と付け加えた。

 「国民投票で半分以上の賛成(投票総数の過半数の賛成)という最後の大きなハードルがあるから、国会においては過半数に引き下げてもいいのではないか」と再び尋ねられると、「法律と憲法改正の発議の要件が同じというのは、やはりおかしい。与党がいつでも憲法改正発議できるというのは、憲法が非常に揺らいでいくと思っている」と述べ、改正に反対するスタンスを強調した。

 与党がこれまで行ってきた景気対策の効果がなかったのはなぜかという分析を求められると、「労働条件が悪く、給料が安く、結婚もできない、子どもも育てることができない。そして、未来が考えられないし、物も買えない」という問題点を挙げた。また、「小泉構造改革のときにトリクル・ダウンということがいわれていたが、それは嘘だった。景気は良くなったけれども、富は一部にしか行かなかった。血液が一部にしか行き渡らなければ、ほかのところは壊死してしまう」と指摘した。

 最後に、海外への原発輸出に関して質問を受けると、「社民党は反対です」と断言。「原発はどんなにがんばってもリスクがあり、事故を起こす可能性があり、いったん事故を起こせば巨額の損失と人命への侵害を生む。放射性物質が出れば、それを元に戻すことはできない」と指摘した上で、「日本は世界に冠たる自然エネルギーの製造国であり、地熱や太陽光、風力は世界一の技術を持っているのだから、それを輸出するのがいいと思う」と結んだ。

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