2018年9月17日(月)に東京・銀座三越前にて、自民党総裁選(9月20日投開票)に出馬している石破茂元幹事長の街頭演説会・銀座練り歩きが行われた。
冒頭では石破氏夫人の佳子さんがマイクを握り「石破茂、最後まで正々堂々と頑張って参りますので、どうぞみなさまよろしくお願いします」と支持を訴えると、聴衆から大きな拍手と声援が送られた。
石破氏は「病気にならない社会、介護を受けなくても済む社会になるように社会保障の政策は変えていかなければならない」と述べ、海外では治療の研究が進んでいる認知症・生活習慣病などにどうしたらならないか、保険の仕組みを根本から変えていかなければならないと訴えた。
また石破氏は「消費税を上げて、福祉を切る、そのようなものは政治ではない。私は国民ひとりひとりの所得を10年で3割伸ばす。消費税を上げてもやっていける経済環境を作らなければならない。社会保障の改革は『生きててよかった。長生きしてよかった』と実感できるものを目標とする」と強く訴え、聴衆から拍手と声援が沸き起こった。
災害対策では防災省の設立の必要性を訴え、いかにして地震・洪水が起きても人が死なずにすむか、平素から防災対策を行うことが重要だと述べた。「防災にも防衛にも使用できるシェルター整備が、世界各国で普及している。北欧ではシェルター整備率は100%。韓国ソウルでは、300%もある。市民の3倍の人たちが逃げることができる。日本は0.02%これでは国民の命を守れない」
「地下鉄・地下街が(シェルターの代用として)使えるが、水・食料の確保や生物化学兵器対応の空調システムが必要。こういうことも政府の仕事だ」と述べた。
この日一番印象的な石破氏の言葉は「我々は何者をも恐れてはいけない。私石破茂は圧力があろうが、権力が相手だろうが、そのようなものを一切恐れるものではありません。石破茂が恐れるのはただひとつ。国民のみを恐れております」という言葉であり、これを2度繰り返した。また、原発を限りなく減らし、自然エネルギーに転換していく計画を前倒しにすると聴衆に約束した。
【自民党総裁選・選挙結果】
安倍晋三首相は553票(国会議員票329票、地方票224票)
石破茂元幹事長は254票(国会議員票73票、地方票181票)
議員票405票と地方票405票の計810票の争いだったが、国会議員票で無効が3票あった。
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