下町文化が消えてしまう!? 月島三丁目に地上190m 50階建てマンションは本当に必要?住民に知らせず進められた再開発は誰のため? ~住民らが都市計画決定取消を求め提訴!8.21記者会見 2018.8.21

記事公開日:2018.9.2取材地: 動画
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(取材・文:大下由美)

 現在、中央区の月島三丁目南地区で、「月島三丁目南地区第一種市街地再開発事業」の一環として、地上190m、50階建ての超高層マンションの建設計画が持ちあがっている。この計画は、最初は住民に知られないまま進められ、2017年4月に開催された「月島三丁目南地区市街地再開発準備組合」主催による住民説明会によって初めて住民に明らかにされた。

 地権者のうち、都市計画手続きを進めることへの同意書を区へ提出した割合は8割ほどだったが、9割以上の同意率で開始するという今までの慣例に反し、区は都市計画の手続きを開始。2018年2月28日に中央区長は都市計画決定をおこなった。

 住民や在勤者らは、原告として都市計画決定取消を提訴。2018年8月21日13時15分から、千代田区の弁護士会館で、弁護団とともに報告の記者会見をおこなった。

 「愛する月島を守る会」共同代表の石川福治氏は、「何のための、誰のための再開発なのかわからない。そのことが討議されないできている」と疑問を投げかけた。前記の「準備組合」に入る希望を区に出したら「賛成者でない」との理由で認められなかったという。「一部の人間だけで進めていることが問題」と指摘した。

 弁護団団長の梓澤和幸弁護士は、「ゼネコンの事業のために国や地方自治体から何十億円もの補助金が拠出され、公の事業のような顔をして進められようとしている。『行政も裁判所も基本から再開発の手法を考え直してもらいたい』と思われている住民の方を、弁護士として助けたい」と発言した。また梓澤弁護士は、この訴訟は「日本国憲法第13条『個人の尊厳』がかかった憲法裁判」であることも付け加えた。

 隣接する月島三丁目北地区にも地上199mの超高層マンションの建設計画があり、これらが実現すると、路地が見られた月島の下町文化が消えてしまう。弁護団からは、月島三丁目南地区再開発が、都市再開発法および中央区まちづくり基本条例に違反するものであり、それを前提とする都市計画決定は違法という観点から訴えていくと説明があった。

 IWJはこれまでも、高層マンション問題や、不動産問題をとりあげ、岩上安身が識者にインタビューをおこなっている。

 2020年東京五輪の選手村の土地は、東京都中央区晴海にある都有地13.4ヘクタール(東京ドーム3個分)で、土地の適正価格から1200億円もの値引きがされディベロッパー11社からなる企業グループに払い下げられた。五輪の後は富裕層向けのマンションとして改修される。マスコミではとりあげられなかった晴海の土地払い下げ問題について「晴海選手村土地投げ売りを正す会」市川隆夫氏へおこなったインタビューは独占スクープとなった。

 また、『不動産格差』(日経新聞出版)著者の長嶋修氏に、都心の湾岸地域で東京五輪を見据えて不動産価格が高騰し、全国で顕著になる「不動産格差」についてインタビューをおこなっている。長嶋氏は、アベノミクスに基づく日銀の「異次元緩和」のマネーが不動産に流れ込み、供給過剰となって住宅の空き家化が進んだ後は、最終的には住宅の価格を暴落させかねないと指摘している。

 ぜひ、以下の記事を合わせてご覧いただきたい。

■ハイライト

  • 出席者:原告、月島再開発問題弁護団
  • 日時 2018年8月21日(火)13:15~
  • 場所 弁護士会館(東京都千代田区)
  • 主催 月島再開発問題と月島の再生を考える会、月島再開発問題弁護団

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