安倍政権に働き方改革を語る資格は「断じてない」!共産・志位和夫委員長が「高度プロフェッショナル制度」を必ず廃案に追い込むことを決意!~5.01第89回中央メーデー 2018.5.1

記事公開日:2018.5.3取材地: テキスト動画
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(取材:八重樫拓也・川上正晃 文:川上正晃)

 2018年5月1日、全労連系の第89回中央メーデー式典が東京都渋谷区の代々木公園で開かれた。

 式典に出席した全労連議長の小田川義和氏は、4月27日に働き方改革関連法案が衆議院本会議で審議入りしたことについて、「審議入りが強行された今、この強引な国会運営に抗議をし、労働時間制度の改悪を跳ね返す決意を再確認する」と訴えた。

▲共産党・志位和夫委員長(IWJ撮影)

 審議入りした働き方改革関連法案の中には、一部の専門職の残業時間規制を廃止する「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」も盛り込まれている。小田川氏は、「1日24時間、月24日連続して働かせても、違法にならない究極の働かせ方」であると厳しく批判した。

 また、小田川氏は、「政治と行政の行き詰まり状況が次々と露呈し、民主主義、立憲主義、平和主義の危機が進行する状況」にあるとの認識を示しつつ、モリカケ問題や公文書改竄、財務省セクハラ問題に自衛隊の日報隠蔽と、これまでに安倍晋三政権がもたらした「惨憺たる状況」を糾弾した。

 この日、代々木公園で開催されたメーデー式典には共産党の志位和夫委員長も出席。裁量労働制のデータ捏造や、政府による野村不動産の過労死隠蔽について志位委員長は、「労働者の命と健康に関わる問題でも平気でデータを捏造し、都合の悪いことは隠す」安倍晋三政権には、働き方改革について語る資格は「断じてない」ことを強調した。さらに、「裁量労働制以上に悪質な残業代ゼロ法案を必ずや廃案に追い込みましょう」、と式典参加者たちに呼びかけた。

 IWJはこの日のメーデー式典とパレードの模様を中継し、式典参加者に取材した。式典参加者たちからは、安倍政権が強引に推し進めようとしている働き方改革をはじめ、安倍政権が起こしている数々の疑惑や不祥事に対する、強い憤りと危機感が伝わってきた。

 IWJはこれまでにもメーデーの模様を中継、取材してきた。以下の記事もあわせてご覧いただきたい。

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■ハイライト

■集会

■デモ

■コメント

  • 日時 2018年5月1日(火) 10:00~
  • 場所 代々木公園 ケヤキ並木(東京都渋谷区)
  • 詳細 第89回中央メーデー

「メーデーの起源に立ち返り、人間らしい働き方に向けた新しい戦い」を! 5月1日は「労働者の日」!

 メーデーとは、もともとはヨーロッパにおいて「夏の訪れを祝う日」を意味した。しかし、1886年5月1日、「合衆国・カナダ職能労働組合連盟(Federation of Organized Trades and Labor Unions of the United States and Canada 後のアメリカ労働総同盟、AFL)」の労働者たちが、8時間労働制を求めてストライキを起こしたことを機に、5月1日という日は、「労働者の日」としての新たな意味を帯びるようになった。

 1917年、ウラジーミル・レーニン率いるボリシェヴィキが10月革命を起こし、この革命によって成立したソビエト・ロシア共和国が、初めて国の法律として8時間労働制を定めた。1919年には、国際労働機関(ILO)第1回総会で「1日8時間・週48時間」という労働制度が定められ、国際的労働基準として確立した。

 当時は1日12時間以上の過酷な労働が当たり前だったが、このような労働者が置かれた歪んだ労働環境を是正するために、労働者が立ち上がったのである。こうして、5月1日は労働者の権利を主張する日、「メーデー」として、世界中へ広がり定着していった。

 日本では1920年5月2日、東京の上野公園で第1回メーデーが開催された。しかし、1936年には、旧日本陸軍の青年将校らがクーデターを試みるという2.26事件が発生。それがきっかけとなってメーデーの開催が禁じられ、敗戦を迎える1945年までメーデーが開かれることはなかった。

▲日本の第1回メーデーの様子(ウィキペディアより)

 敗戦の翌年の1946年に再びメーデーが開催されるようになってからは毎年行われているが、このように11年にもわたってメーデーが中断していた時期があったことからもわかるように、労働者の権利を勝ち取るための歴史は、決して平坦な道のりではない。

 同時に、労働者の権利の獲得や保障のための運動は、戦時には弾圧されることから、平和であること、戦争を起こさないこと、巻き込まれないことが、労働者一人ひとりの人権や暮らしを守るために必須の前提であることがわかる。

 2018年4月27日に審議入りとなった働き方改革関連法案の中には、一部の専門職の残業時間規制を廃止する「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」が盛り込まれている。高プロが導入されると、1日24時間、月24日連続して働かせても、合法とされてしまう。21世紀になり、平成が終わるまであと1年を切った今でも、労働者の権利がひどく軽んじられているという現状を思い知らされる。

 第89回中央メーデー式典で小田川氏は、「メーデーの起源に立ち返り、人間らしい働き方に向けた新しい戦い」をすることを宣言している。労働者の権利という当たり前の権利が、いまだに保障されていないことを改めて実感する言葉だ。

日本が「いかに古臭い体質から抜け出していないか」! 労働者の権利も女性の権利も顧みないアナクロな安倍政権は退陣を!

 今の日本で軽んじられているのは労働者としての権利だけではない。

<ここから特別公開中>

 2018年4月12日発売の週刊新潮が報じた福田淳一財務事務次官(当時)が女性記者に対してセクハラ発言をしていた問題。麻生太郎副総理兼財務大臣の「(福田氏は)はめられたのではないか」発言などによって、安倍内閣全体によるセクハラ問題へと発展した。国家権力が女性の人権侵害を主導しているのである。

▲「新日本婦人の会」所属のN.Mさん(IWJ撮影)

 こうした安倍内閣の姿勢について、第89回中央メーデー式典に参加していた「新日本婦人の会」所属のN.Mさん(60代、女性、以下Nさん)に話をうかがった。

 今回のメーデーには「安倍退陣」を掲げて参加したという彼女に、財務省セクハラ問題への政府の対応について訊いたところ、こう語った。

 「日本という国がいかに古い体質から抜け出していないかということと、今回大きく報道に至ったきっかけとなった女性の方に敬意を表します」

 Nさんは続けて、セクハラを告発した女性記者に次のように心を寄せる。

 「すごく勇気のいることだと思うし、そうなる(権力者による二次加害を受ける)ってわかっていて週刊誌に(情報を)提供したんだと思いますけど、そのこと自体がこれだけ大きな世論になるんだということは、国民は騙されないということだと思う」

 そう語るNさんからは、勇気ある告発をした女性記者に対する敬意とともに、被害を受けた女性記者をはじめ、セクハラ被害者の苦しみに真摯に向き合わずに問題をもみ消そうとする安倍政権に対する、強い憤りも伝わってきた。

「安倍総理がやっている今の強権的な政治というのは、僕は徹底的に反対していきたい」~ 元総理府職員の訴え

 「一刻も早く安倍さんは交代してもらいたい」

 こう話すのは、国公労連・総理府労連ののぼりを掲げていた、元総理府職員の60代男性のA夫さん(仮名)だ。総理府とは、1949年に設置された内閣総理大臣が長の行政機関だ。総理府は2001年の中央省庁再編で廃止され、新たに内閣府が創設された。総理府職員となって以来、「労働者の運動は必要だから毎回メーデーに参加している」という。

▲元総理府職員のA夫さん(IWJ撮影)

 2018年4月10日付の朝日新聞が「(加計学園獣医学部新設は)首相案件」と記された文書の存在を報じてから、市民からの内閣府に対する批判の声は一層強まっている。そんな内閣府をどう見ているのか、IWJ記者はA夫さんに訊いた。A夫さんはややうつむきながらも、ゆっくりと語り出す。

 「前の組織の段階(中央省庁再編前)では色々なことをやっていくにも、各省それぞれが自らの省の役割について真剣に考えて働いてきたと思うんですね。だから、政治の方が、それ(行政)に対して、入ってきたときに、『それはそうじゃないよ、これはこういうことでそれぞれの行政が進められていくんだから』、というようなことで、一定程度の歯止めがあったと思う」

 A夫さんは、このように現役の総理府職員だったころを振り返るようにして語った。A夫さんはさらに続ける。

 「もともと国民のための行政なんだから、国民のための行政を、それぞれの省の人たちが真剣に考えてやっているわけだから、それを認めた上での政治構築を求めたいし、安倍総理がやっている今の強権的な政治というのは、僕は徹底的に反対していきたいと思っていますね」

 獣医学部新設計画は国家戦略特区を用いて進められた。特区を指定する国家戦略特区諮問会議は内閣府に属する組織である。もちろん、首相官邸の存在を忘れてはいけないが、内閣府も先頭に立って行政を歪めたと言っても過言ではないだろう。

 加計学園問題の根底にある内閣府や国家戦略特区については、以下の記事をご覧いただきたい。

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“安倍政権に働き方改革を語る資格は「断じてない」!共産・志位和夫委員長が「高度プロフェッショナル制度」を必ず廃案に追い込むことを決意!~5.01第89回中央メーデー” への 2 件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    安倍政権に働き方改革を語る資格は「断じてない」!共産・志位和夫委員長が「高度プロフェッショナル制度」を必ず廃案に追い込むことを決意! https://iwj.co.jp/wj/open/archives/419707 … @iwakamiyasumi
    そもそも安倍政権には政治にかかわる資格はない。労働者の権利を守るには政治に参加するしかないのだ。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/991803786606796800

  2. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    労働者の権利の獲得や保障のための運動は、戦時には弾圧されることから、平和であること、戦争を起こさないこと、巻き込まれないことが、労働者一人ひとりの人権や暮らしを守るために必須の前提である。 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/419707 … @iwakamiyasumiさんから
    https://twitter.com/55kurosuke/status/991803802448683008

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