2018年2月12日、滋賀県大津市にある滋賀県人権センター・4階大ホールにて、「第13回これでいいのか日本!2018滋賀集会」が開かれ、TBS「報道特集」キャスターの金平茂紀氏が講演した。
「名護の選挙は我々のことです。そこから 学び取った方がよい。当選して然るべき人が資金力動員力に引きずりおろされた。近い将来、憲法改正の是か否かを問う国民投票で同じことが起こるのではないか」
金平氏は講演の冒頭で、2018年2月5日付の琉球新報記事を掲げ、大変なことが起こったと発言した。
「4年前の名護市長選挙、前回公明党は自主投票だったが、今回は政権与党自民党とともに与党候補を推薦した。公明党の基礎票が2000票、そして18歳選挙権で新たな有権者による1700票、これが大差となった。AKB総選挙に慣れた人が、人気投票にしてしまっている。保守化しているのではなく、有権者という権利を溶融してしまっている」と危機感を露わにした。
金平氏は、与党候補の応援に2度も入った小泉進次郎氏を背景に、携帯電話でインスタ映えのする写真を撮り、熱狂する若い世代を選挙戦で見て、「抗えない強烈な力。ファシズムはイケメンから来るのかと、怖かった。稲嶺さんは実直な人、そんな人が負けた」と述べた。
また、現在の状況を「メディアが自発的隷従により管理機能を自ら放棄している」と批判。報道マンとして尊敬している田英夫氏(元共同通信記者、元TBS『JNNニュースコープ』キャスター、元社民党参議院議員)の「ハノイレポート」を紹介した。
続いて、TBS『ニュース23』のキャスターを務めていた筑紫哲也氏の最期の「多事争論」を紹介。筑紫氏が遺した「松明は受け継がれます」という言葉を受け、金平氏は「松明は受け継ぎそこねたのだと思います」と涙をこらえるように発言した。
そして、現行の憲法改正国民投票法には、投票運動期間中の広告規制の不在という致命的な欠陥があり、これを放置したら一体何が起こるのかを周知するために、『メディアに操作される憲法改正国民投票』を紹介した。
なお、岩上安身は『メディアに操作される憲法改正国民投票』著者・本間龍氏に、憲法改正国民投票の問題点について急所を押さえたインタビューをおこなっている。こちらもあわせてご確認いただきたい。