2012年2月16日(木)、参議院議員会館講堂で「第29回 TPPを慎重に考える会勉強会」が行われた。この日は立教大学経済学部の郭洋春教授を講師に招き、「米韓FTAの問題点と最近の状況」と題した講演が行われた。
郭教授は、米韓FTAがロシア、中国、日本を意識した軍事同盟であるということを強調。経済面でも、1年当たりGDP0.56%、雇用創出が1年で3万人たらずであるなど、その効果が微々たるものであると指摘した。また、FTAの内容がソウル市などの地方自治体の条例に抵触するケースが出ていること、「毒素条項」との呼ばれるISD条項について6割以上の韓国国民が見直しを求めていることなど、FTAにおける国内情勢を報告した。最後に、韓国の統合野党「民主統合党」が、オバマ大統領宛に作成したFTA見直しを求める10項目の要求について、その全文邦訳を出席議員に配布した。