沖縄基地問題に関わる市民運動を虚偽と偏見で貶めたTOKYO MXの報道バラエティ番組「ニュース女子」。TOKYO MX本社前で2017年1月26日、市民ら有志による3度目の抗議行動が開催された。前回から倍増し、主催者発表で約120人の市民が集まった。
この日は沖縄で平和運動に取り組む泰真実(やす まこと)さんが現地から駆けつけた。現在、長期勾留中の沖縄平和運動センター議長・山城博治さんも泰さんには多大な信頼を寄せている。泰さんはこの日、沖縄の切実な声を代弁し、TOKYO MXに対して「謝罪し、訂正の番組を流してほしい」と呼びかけた。
▲1月26日、TOKYO MX本社前には主催者発表で120人が集まって抗議した
- 日時 2017年1月26日(木) 12:00~
- 場所 TOKYO MX(東京都千代田区)
- 呼びかけ 沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志
「自分と同じ体験をさせたくない」泰さんが沖縄平和運動の思いを代弁!
▲沖縄から東京に駆けつけた泰真実さん
「ニュース女子」を観て強いショックを受けたという泰さんは、TOKYO MXに向けて沖縄平和運動への参加者らの思いを語った。
「戦争中、対馬丸という学徒疎開船が米軍の魚雷で撃沈し、たくさんの命が散った。そのとき海をさまよって生き残った人も、(沖縄の高江のヘリパッド建設の)現場で座り込みに参加している。自分と同じような経験をさせたくない、という思いからだ」
平和運動には、キャンプ・シュワブの米兵に母親を殺害されたという人も参加しているという。
「ニュース女子」は、高江で基地反対派が救急車の通行を妨害していると報じたが、「そんなことはありえない」と泰さんは言う。
「私たちは命を守るために座り込んでいるというのに、他の生命が危険になるようなことをするはずがない。まずこの1点に限っても訂正し、謝罪すべきだ。番組ではデマがたくさん流された。これを信じた人が話を広げていくでしょう。TOKYO MXは罪を認めて謝罪し、訂正の番組を流してほしい」
基地反対派に救急車が停められた事実など存在しない。IWJの取材に対しても、地元の消防署がはっきりとデマと認めているが、これについてTOKYO MXはいまだに訂正を出していない。
「『ニュース女子』は名誉毀損が成立する」法学者・宮平真弥氏が指摘!
▲法学者の宮平真弥氏(法政大学沖縄文化研究所兼任所員)
法学者の宮平真弥氏(法政大学沖縄文化研究所兼任所員)は、「言論の自由は保障されているが、刑法には侮辱罪、名誉毀損罪というものもある」と釘を刺す。
抗議デモに対する妨害デモ女の「このクソサヨク!」の連呼を聞いてると、何か哀(あわ)れに思える。