「著作法違反が、親告罪から非親告罪になることは、誰でも、いつでも官権により逮捕される危険性が出てきたということだ!」~TPPを批准させない!全国共同行動 議員会館前 抗議行動 2016.12.8

記事公開日:2016.12.12取材地: テキスト動画
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(取材・文:安道幹)

特集 TPP問題

 2016年12月8日(水)、東京都千代田区の参議院議員会館前で「TPPを批准させない! 全国共同行動」主催による議員会館前抗議行動が行われた。

 集会には、元農水相の山田正彦氏をはじめ、消費者団体の関係者、野党各党の国会議員らがマイクを握った。

■ハイライト

 山田氏はスピーチの中で、TPP関連法案に含まれている著作法改定法案について触れ、次のように警鐘を鳴らした。

 「日本だけが、しかも関連法案を参議院で可決することは許されない。関連法案は、著作法違反が親告罪から非親告罪になるということは、誰でも、いつでも官権により逮捕される危険性が出てきたということで、いわば特定秘密保護法より怖い法案だ」

▲山田正彦元農水相

▲山田正彦元農水相

 現在、日本においては、著作権侵害の刑事罰は「親告罪」とされており、被害者が刑事告訴しなければ、処罰することができない。だが、著作法改定法案により「非親告罪」とすることで、被害者の訴えがなくても、警察の裁量で摘発できるようになる。

 これにより、海賊版などの被害を受けている著作権者の売り上げやコンテンツ産業を守るメリットがあるとされているが、一方で、ネットやSNS、音楽、コピー資料にいたるまで、国家権力が恣意的に「著作権侵害だ」と判断し、誰でも逮捕できるようになると懸念の声が上がっている。

 山田氏はこの重大な危険性を踏まえ、「この著作権の改訂法案だけでも、野党は集中審議、参考人質疑くらいはやって、徹底審議してもらわないといけない」と訴えた。

 なお、連日行われている議員会館前での抗議行動の様子や、岩上安身による山田正彦・元農水相のインタビューはこちらの動画からもご覧いただくことができる。

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