大間原発の建設即中止を!緊急院内集会~小笠原厚子さんを迎えて 2012.10.10

記事公開日:2012.10.10取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)

 2012年10月10日(水)、東京都千代田区の参議院議員会館で、青森県の大間原発敷地に隣接する「あさこはうす」の小笠原厚子氏を迎えて、9月15日に大間原発の建設を容認した枝野経済産業大臣の発言撤回を求める「大間原発の建設即時中止を!緊急院内集会~小笠原厚子さんを迎えて」が、脱原発をめざす女たちの会の主催により行われた。

■全編動画

  • 日時 2012年10月10日(水)
  • 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)

 大間原発とは、青森県下北郡大間町に建設中の原子力発電所である。最大の特徴は、ウランとプルトニウムの混合酸化物燃料であるMOX燃料を全炉心に装備する原発だということである。集会の冒頭で、この原発の建設目的が、再処理計画が頓挫している六ヶ所村の使用済み核燃料から生成されるプルトニウムの消費のためであり、発電は二の次という、非常に無駄で危険な原発であることが説明された。

 この原発の1984年の誘致決議から反対し、大間町で村八分を受けながらも、ただ一人、土地の売却を拒否し続けたのが、故熊谷あさ子氏である。その土地に建てられた「あさこはうす」は、遺志を受け継いだ娘の小笠原厚子氏が守っている。小笠原氏は「原子力規制委員会が設置されたばかりの状況の中、福島第一原発事故以前の設置許可で大間原発の建設が進められ、世界初のフルMOX炉が稼働されようとしている」と、その恐怖を述べた。また、「地元のすべての人が、この計画に賛成というわけではないが、狭い町の中では原発に反対であっても、なかなか声を挙げられない」と、地域の中で家族と仕事を持つ住民の抱えるジレンマを語った。

 続いて社会民主党党首の福島みずほ氏が、「臨界に達していない原発は取り壊すことを目標にがんばりたい。これ以上、建設を進ませないように、皆さんの力で原発の新増設を許さない世論を作って、新しい原発を作らせないようにしましょう」と、反対の声を上げていくことの必要性を語った。日本共産党衆議院議員の高橋千鶴子氏は、「この大間原発が、世界の実験場になってしまう」と指摘し、核の再処理ありきという、ゴミ処理の発想で進む建設に警鐘を鳴らした。

 最後に小笠原氏は「熊谷あさ子は30年間たった一人で、電源開発の工事を14回も止めて参りました。今度は私を含め、皆さんで建設を止めましょう」と、この問題に取り組む決意を語った。

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