日本列島でいったい何が起きているのか!?
震度7の大地震が熊本・大分を襲った「熊本地震」からわずか半年後の2016年10月21日、今度は鳥取県を震度6弱の地震が襲った。
地震が起きたのは21日午後2時7分頃、震源を鳥取県中部とし、震源の深さは約10キロ、マグニチュードは6.6で、鳥取県倉吉市と湯梨浜町、北栄町で震度6弱の激しい揺れを観測したほか、岡山県真庭市などでも震度5強の揺れを観測した。
(取材・文:原佑介、城石エマ 記事構成:岩上安身)
日本列島でいったい何が起きているのか!?
震度7の大地震が熊本・大分を襲った「熊本地震」からわずか半年後の2016年10月21日、今度は鳥取県を震度6弱の地震が襲った。
地震が起きたのは21日午後2時7分頃、震源を鳥取県中部とし、震源の深さは約10キロ、マグニチュードは6.6で、鳥取県倉吉市と湯梨浜町、北栄町で震度6弱の激しい揺れを観測したほか、岡山県真庭市などでも震度5強の揺れを観測した。
その後も地震が相次ぎ、翌22日正午までに震度1以上の揺れを観測した地震の回数は145回を超えた。気象庁は今後も1週間程度は、最大で震度6弱程度の地震に注意するよう呼びかけている。
なぜ、これほど大規模な地震が日本のあちこちで続くのか。しかも10月8日には阿蘇山が大噴火を起こしてもいる。今回の鳥取での地震を受け、立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学教授は、IWJ代表岩上安身に宛てて情報提供をしてくださった。
高橋教授は今回の地震について、熊本地震と同様に「フィリピン海プレートの圧力によって、ユーラシアプレートに歪みが集積し、内陸直下型地震となったもの」と断定。
今回の地震で、フィリピンから関東にまでまたがる「スーパー南海地震」は、「いよいよ近い」と分析し、「岩手・宮城内陸地震の例からみても2020年以前に、発生する可能性が高いと思われます。そうだとすれば、東京オリンピックの開催は困難になる」と警鐘を鳴らした。
以下、ご本人の許可を得たうえで、高橋教授のメールを掲載する。
岩上様
21日14時7分に発生した鳥取中部地震は
M6.6 深さ10km、最大震度6弱の地震でした。
この地震は、9月12日に韓国の釜山―慶州―ポハンで発生したM5.1、M5.7の地震(断層はほぼ平行)や、10月8日に起きた阿蘇山の爆発的噴火、さらには4月16日以降に起きた熊本地震と同様に、フィリピン海プレート(間接的には太平洋プレート)の圧力によって、ユーラシアプレートに歪みが集積し、内陸直下型地震となったものです。韓国と西南日本との主要な断層の関係した図を追加で付けました。
これらの動きは、ユーラシアプレートがはね上がるステージ3(フィリピン―台湾―南海トラフ地震―関東まで影響=スーパー南海地震)の前段階と考えられます。
2011年3月11日の東北地方・太平洋沖地震の前に起きた2008年6月14日に発生した、岩手・宮城内陸地震と似ています。
鳥取中部地震で、いよいよステージ3のスーパー南海地震は、近いことが判ります。おそらく、岩手・宮城内陸地震の例からみても2020年以前に、発生する可能性が高いと思われます。そうだとすれば、東京オリンピックの開催は困難になるでしょう。
また、今回の鳥取中部地震も、突然起きたのではなく8月30日M2.9、8月31日M2.8(2案※、55日前*第3案※は無理です。この段階では気づきません。)、あるいは9月26日M3.9、M3.9(3案、27日前)、{さらに9月28日(24日前)には予兆を示す地震(M3.8、M3.9、M4.1)が3度起きており*注これは18日の方がよいと思います}、さらに、18日(M3.1)と21日12時12分にM4.2の地震が起きている点は、これまでの過去の大きな地震と同様であり、注目されます。
※2案・3案:高橋教授によると、巨大地震の発生には「クセ」のようなものがある。1~2ヶ月前からM2.5~4.5の規模の地震が2~3回続けて発生し、その後、無地震状態、そして小地震が再び繰り返され、大地震に至るという、前駆的現象がみられるのである。
1案は10月18日と21日に続けて起こったM3.1~4.2の地震を起点に数える方法である。2案は、9月26日、28日に集中したM.3.8~4.1の地震を起点に数える方法である。3案は8月21日に1回だけ起こったM2.5の地震を起点にするものだが、これは規模が小さいことと地震の集中がなかったために、これを起点とすることは考えにくい、とのことである。
高橋教授によれば、第1案で数えても、第2案で数えても、今後2ヶ月を中心とした前後1ヶ月以内に大きな地震が起きる可能性が高いという(鳥取地震の範囲ではなく、列島全体の規模での話)。
高橋教授は、これまでも「大きな地震が近づいている」と、IWJを通じて警告を発している。
近日中に、改めて岩上安身が単独インタビューを行う予定。ぜひ、過去のインタビュー記事を御覧いただきたい。