8月12日、愛媛県の四国電力伊方原発3号機が再稼働してしまった。2011年3月11日の福島第一原発事故以降、新規制基準のもとで再稼働した原発は、鹿児島県の九州電力川内原発1、2号機、福井県の関西電力高浜原発3、4号機に続いて、国内3箇所目となる(高浜原発は大津地裁による仮処分決定により停止中)。
この伊方原発について、四国電力の佐伯勇人社長は8月15日、香川県高松市にある本店で記者会見を行い、「これだけ安全対策をした中で、60年運転というのは念頭に置くべきかなと思う」と述べ、法定の40年を超える運転延長を目指す意向を明らかにした。
- 伊方3号「60年運転念頭」延長目指す意向(愛媛新聞、2016年8月16日)
原発の運転期間は、福島第1原発事故後に改正された原子炉等規制法で原則40年に制限されているが、原子力規制委員会が認可した場合のみ、最長で20年延長して稼働できることになっている。
しかしそもそも、伊方原発は日本最大の巨大な断層系である「中央構造線」上に位置していることから、巨大地震による被害が懸念されているのである。今年4月14日と4月16日には、中央構造線の西端で熊本・大分大地震が発生したばかり。この伊方原発は、いつ巨大地震に見舞われてもおかしくない状況にあるのだ。
「中央構造線上の佐田岬には伊方原発があり、津波による非常用電源喪失が一番の懸念です」と指摘するのは、今年5月16日に岩上安身がインタビューした、立命館大学教授で地震学者の高橋学氏である。高橋氏はインタビューの中で、「熊本大地震が引き金では南海トラフは動かない。しかし、南海トラフは周期的に必ず動くので、熊本地震はその予兆の可能性がある」とも語った。
立命館大学・高橋学教授が指摘「中央構造線上の佐田岬には伊方原発があり、津波による非常用電源喪失が一番に懸念される」 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/326512 … @iwakamiyasumi
今日は熊本地震から二年。改めて伊方原発を考えたい、稼働しなくても危険性に変わりはないのだ。いますぐ乾式キャスクへの移送を。
https://twitter.com/55kurosuke/status/985114044506947584