【IWJ検証レポート】「パナマ文書」徹底追及シリーズ第3弾!楽天に「タックスヘイブン」利用疑惑が浮上!ケイマン諸島に登記しているペーパーカンパニーの実体とは?楽天に直撃取材を敢行! 2016.5.10

記事公開日:2016.5.10 テキスト
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(取材:IWJ翻訳チーム、記事:平山茂樹)

 世界各国の首脳とグローバル大企業による「タックスヘイブン」(租税回避地)利用の実態を暴露した「パナマ文書」。この「パナマ文書」を公開したICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)は、2013年にも、「タックスヘイブン」に関する内部文書を手に入れ、公開していた。それが、「オフショア・リークス」である。

 ICIJが日本時間の午前3時に公開するデータベースは、この「オフショア・リークス」と「パナマ文書」のデータを統合したものとなる。その情報量は、2.6テラバイト、ファイル数1150万件にのぼる、膨大なものだ。2010年にWikileaksが流出させた文書が1.7ギガバイトであったことから、そのスケールの大きさがお分かりいただけるだろう。

 以下の図は英紙ガーディアンが、「パナマ文書」の情報量の大きさを可視化して見せたものである。過去のリーク情報「ウィキリークス(2010)」「オフショア・リークス(2013)」「ルクセンブルク・タックスファイル(2014)」「HSBCファイル(2015)」と比較すると、ケタ違いの情報量であることが一目瞭然である。

▲「Guardian graphic」より

 ICIJに参加している共同通信は、5月8日、楽天の三木谷浩史会長が株主となっている法人が、「パナマ文書」に掲載されている、と報じた。パナマ文書によると、三木谷氏は1995年、楽天を起業する以前に、英領バージン諸島に設立された法人の株主になったのだという。三木谷氏は、「租税回避の認識はなく、全くやましいところはない」と話している。

 しかし、三木谷氏の弁明はうのみにできない。楽天に「タックスヘイブン」利用の疑惑が持ち上がったのは、実は今回が初めてのことではない。ICIJが2013年に公開した「オフショア・リークス」には、既に、「Rakuten」の名前を見て取ることができるのである。「租税回避の認識ない」ままに、なぜタックスヘイブンに関連法人を設立し、手のこんだやり方で資金を移動させているのかその理由の説明がつかない。

※本稿掲載後の2016年9月22日、ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)は、タックスヘイブンとして知られるカリブ海バハマに法人登記された約17万5千社の資料「バハマリークス」を公開した。IWJはこれに関しても調査を進め、稿を改めて報道してゆく。

六本木ヒルズと中国企業とケイマン諸島を結ぶ線分?「オフショア・リークス」データベースに存在する「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」とは

 ICIJが公開しているデータベース「オフショア・リークス」に登場するのは、「Rakuten Strategic Partners,Inc.」すなわち「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」という法人である。この「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」は、ブルームバーグ・ニュースの報道によれば、2005年に東京を拠点に設立された法人である。

 その後、楽天証券ホールディングスグループが2009年8月26日付けに発表したプレスリリースによれば、この「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」と、楽天証券ホールディングス株式会社、楽天証券株式会社の3社による合併が成立。「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」は消滅した。

 さて、ICIJの「オフショア・リークス」データベースで「Rakuten」と検索すると、「Rakuten Strategic Partners,Inc.」すなわち「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」に関する次のような画面が表示される。

▲ICIJの「オフショア・リークス」データベースより

▲ICIJの「オフショア・リークス」データベースより

 3つ表示されている丸印のうち、一番左の灰色の丸印には「Roppongi Hills Mori Tower 6-10-1,Roppongi Minato-Ku Tokyo」と記されている。「東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー」というこの住所は、「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」の実際のオフィスの所在地を示している。中央上部のオレンジ色の丸には「Rakuten Strategic Partners,Inc.」と記されている。これは、当該企業の法人名である。

 問題なのが、下部に位置する緑色の丸である。ここには、「Rock Mobile(Cayman)Corporation」と記されているのである。この「Rock Mobile Corporation」とは、調べたところ、中国のインターネット企業で、エンターテイメント関連の事業を展開しているようだ。

 問題は、ここに「Cayman」と記されていることである。これは言うまでもなく、世界有数の「タックスヘイブン」として知られるケイマン諸島のことを指している。

 ここで、「楽天ストラテジックパートナーズ株式会社」と「タックスヘイブン」がつながりを持つ。日本有数の大手企業であり、IT業界の世界長者番付で世界第19位にランクする三木谷浩史氏が会長を務める楽天は、「タックスヘイブン」を利用して租税回避を行っているのではないか。そんな疑問を抱かざるを得ない。

日本屈指のグローバリストで英語公用化論者の三木谷氏は安倍政権のブレーンの一人

 なお、三木谷氏は安倍政権の諮問機関である産業競争力会議の民間議員であり、「クールジャパンムーブメント推進会議」において、「英語特区」の創設を提言している人物である。「英語特区」とは、日本語を外資にとっての「規制」と捉え、公用語を英語とすることで、外資を積極的に呼びこもうという構想のことである。三木谷氏は筋金入りの「英語化」論者として知られ、2012年7月には、楽天の社内公用語を英語化している。

 しかし、「英語の公用語化」が、日本の国力を減退させ、日本を外資による草刈り場とすることは、火を見るよりも明らかである。日本語はローカル言語の地位に落ちる。日本語のみしか使えない日本国民は、「二級市民」扱いされ、日本語による文化・伝統の継承は気息奄々となるだろう。三木谷氏が主導する「英語化」が日本人の間に知的格差を作り、日本の国力を奪い、果ては日本の主権を空洞化させる愚策であるということについては、岩上安身が、『英語化は愚民化』の著者で九州大学准教授の施光恒(せ てるひさ)氏に2回にわたりロングインタビューを行い、三木谷氏の思想・行動についても論及しているので、ぜひ、ご覧いただきたい。

 公用語を英語にすべしと主張し、自らの会社の社内公用語を英語にして、その巧みな英語力を駆使してやってきたことはといえば、海外の「タックスヘイブン」を利用して、この国に税金を納めることを回避することだったのだとすれば、三木谷氏はまさに「売国奴」という名称こそ似つかわしいのではないか。

楽天も「タックスヘイブン」を利用していた?楽天広報に直撃取材を敢行!

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