馳浩文科大臣は議員時代の2008年、産経新聞社の論壇誌『正論』6月号で、現文科副大臣の義家弘介氏と対談。「殴ったことがなかったかと言えば、必ずしもそういうわけでもない」「1週間に1本ぐらいは竹刀が折れていました」などと述べた。教員時代の体罰を容認しているかのようなこの発言に、今、ネットを中心に問題視する声があがっている。
IWJは2015年10月13日、閣議後の定例会見でこの件について質問。体罰は少々なら容認されると考えているのか、この『正論』での発言は「体罰の肯定発言」なのかを問いただした。
質問直後、官僚からメモを受け取った馳大臣は「体罰は絶対反対です。(『正論』の)記事全体を読めばお分かりいただけると思うが自戒・反省・謝罪を込めて発言した」と述べたうえで、「私が未熟だった」「あの時、私に竹刀で殴られた高校生たちに謝罪したい」と教員時代の体罰を認め、謝罪した。
「教員時代、朝の登校時に生徒のカバンを見て、中に何も入っていない生徒のカバンを取り上げて『なんだこれは!』と…こういったことがなかったとは言わない。やられた高校生がよく覚えていると思います。しかし、それは駄目だ。
特に体の大きい、声のでかい私がそういうことをしてはいけない、という謝罪と反省を踏まえて(『正論』では)申し上げたと記憶しています。部活動においても、本当は体罰は絶対してはいけないと思うのだが、私が未熟だったばかりに高校生の諸君に迷惑をかけたことを反省しているとの意味で、発言したと記憶しています。改めて、あの時、私に竹刀で殴られた高校生たちに謝罪したい。
体罰はあってはならないし、してはいけない。形を変えても。たとえばこうやってね(「ドンッ」と机をたたき、続いて背後の壁をたたく)、教壇で、教員が感情にまかせてやるだけで、児童、生徒は萎縮して本来の、自らの気持ちを先生に伝えようという気持ちすらなくしてしまう。これは改めて反省し、自戒したい。生徒が話をしたくなる教職員にならなければならないと、あらためて思う。
星稜高校の教員時代も、授業においては常に気をつけていたつもりだが、部活動でそういうことがあったのは事実であり、改めて申し上げた」
「記事全体を読めば自戒・反省・謝罪を込めていることが分かる」と述べた馳大臣だが、この問題を追及しているニュースサイト「リテラ」は、続報記事を出し、「対談記事のどこにも『自戒』『反省』『謝罪』を表す文言はひとつも見当たらず、むしろ全体のトーンは明らかに体罰を容認するものだった」と反論している。
- 日時 2015年10月13日(火)
- 場所 文科省(東京都千代田区)
ユネスコ「南京大虐殺資料」登録は「公平性」に欠ける!?
会見では他に、ユネスコの世界記憶遺産に中国が申請した「南京大虐殺の資料」が登録されたことについて、質問が集中した。「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」などの歴史認識において、安倍政権はこれまで、数々の事実誤認や一方的な主張を繰り返している。しかしこの件について馳大臣は、ユネスコ側に「中立」や「公平性」、「双方の意見を聞く姿勢」が足りていない、という主張を展開した。
産経新聞がまず、「この資料のなかには、事実関係がはっきりしていないものもあるとされているが」「記憶遺産の政治利用との声もあがっているが」などと批判をまじえながら質問すると、馳大臣は開口一番、「非常に残念」と強調した。
「ユネスコの本来の役割は、政治的対立を煽るのではなくて、協調していくもの。双方で事実に対する認識が違う場合は、双方の事実に基づく意見や申し入れを、事務局が公平で中立的な立場で対処することが重要です。わが国の申し入れが十分に聞かれずに登録されたことは非常に残念。この件は、外務省、最終的には菅官房長官と足並みをそろえてあたっていく」
産経新聞が続けて、「『国際機関のお墨付き』が与えられたことに教育現場への影響はあるか」を聞くと、馳大臣は「教育現場で扱うことは、慎重にならざるを得ない」と述べ、国際機関であるユネスコの判断に対し、日本が独自に対抗していく姿勢を見せた。
「事実確認について、お互いの主張が齟齬がある場合は、レフェリーである事務局が双方の意見を聞き、事実を確認したうえで対処するのが当然だが、残念ながら、そのような対応ではなかった、と聞いている。事務局の対応について指摘をしている最中です。これが解決されるまで、登録されたということについて、教育現場で扱うことは、慎重にならざるを得ない」
「国民が納得できるような手続きの透明性」がない!?…呆れたブーメラン発言連発!結局は拠出金減額という圧力に賛同
菅官房長官や二階俊博総務会長は、この件を受け、ユネスコへの拠出金の「見直し」や「減額」に言及。安倍政権の意に沿わない決定を加えたユネスコに対し、露骨に圧力を加える姿勢を示した。
朝日新聞から、「こうした政府の姿勢に賛同するのか」を問われた馳大臣は、「外務省、最終的には菅(義偉)官房長官と足並みをそろえたい」と述べた。
「中国側が主張する事実関係と、わが国が当事者として把握している事実関係とですり合せがなされてから登録されるべきだ。わが国として納得できる…、拠出金は、誰のお金なんですか?
国民の税金と考えれば、国民のみなさんが納得できるような手続きの透明性をふまえて対処すべきで、外務省、最終的には菅官房長官と足並みをそろえたい」
安保法制をめぐる「採決の強奪」、TPPをめぐる密室での大幅譲歩など、「手続きの透明性」に多くの国民から疑問の声があがっている安倍政権の姿勢を棚に上げ、自身の正当性を強調する馳大臣。消費税増税分を社会保障にまわすという国民との約束を反故にし、逆に社会保障を軒並み削減し続けている安倍政権に、「税金」の「国民が納得できる」使い道を論ずる資格があるのだろうか。
拠出金の件なんですが、中国が出しますという話になったら、どう対処する気なんでしょうねェ?
もう完全に笑い話にしかならないと思うんですがねェ(笑)
そう言う事になったら日本は孤立に向かうって事なんですが、、。
若しかしたら安倍政権ってのは、日本を孤立させてイザ戦争へ!
何てシナリオでも描いているんじゃないですよね??
まるで太平洋戦争前の様、、。
ロンドン軍縮会議から国際連盟脱退。
そして日中戦争から太平洋戦争への時代と同じ臭いを感じてしまう、、。