「強行採決反対」「やつらを通すな」「NO PASARAN!」――。
前日の中央公聴会に続き、安保法制の採決の前提条件である地方公聴会が2015年9月16日、神奈川県横浜市の新横浜プリンスホテルで行われた。開始時間である13時の1時間以上前から、会場の外では数百人の市民が、「強行やめろ!」「強行採決絶対反対!」「安倍はやめろ!」などと訴えた。
公聴会が終了した15時40分、市民らは警察の規制を振り切り、車道に溢れ出した。東京に戻る参議院議員の車両を阻止しようと、道路に座り込「シットイン」を敢行。市民と警官がもみ合いになり、周辺は一時大混乱となった。
警官は寝転んだ市民を一人ひとりごぼう抜きするも、寝そべって抗議する市民が後を立たず、議員を乗せた車両を約1時間にわたりその場に足止めした。
▲新横浜プリンスホテルに面した道路で「シットイン」抗議
- 日時 2015年9月16日(水) 13:00~
- 場所 新横浜プリンスホテル周辺(神奈川県横浜市港北区)
会場外で抗議していた男性「公聴会は茶番ですよ」
小田原から駆けつけたという60代の男性は、安倍政権の強硬姿勢に憤る。
「このまま強行採決に持ち込むのはとんでもないこと。昨日、中央公聴会が開かれて、今日は地方公聴会。公述人の意見を聞かないでこのまま採決に持ち込んで、本会議で決めてしまうのは全くの独断です。この状態を何とか変えたくて今日は来ました」
国会審議をつぶさに観察してきたという40代の男性は、公聴会は「茶番だ」と言い放った。
「公聴会というのは、公から話を聞くもの。主権者の声を聞き、法案に参考にするための場。今日の夕方、(委員らは)新幹線で戻って締めくくり総会質疑をやると、採決ができる状態にするということですから全くの茶番ですよね」
▲国会議員を乗せた車両が会場駐車場を後にする
▲車両の前に立ちはだかる警官ともみ合いになった
▲人の波に堰き止められ、黒い車両は1時間近く足止めされた