多額の借金を抱えてスタートラインに立たされる司法修習生の現実、経済的利益に目を奪われる法律家が増え、国民が不利益を被る可能性も 2015.6.3

記事公開日:2015.6.8取材地: テキスト動画
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(松井信篤)

※6月8日テキストを追加しました!

 「司法修習生への給費の実現と充実した司法修習に関する院内意見交換会」が、日本弁護士連合会の主催により2015年6月3日(水)17時から、東京都千代田区の衆議院第一議員会館にて行われた。

 国会議員の出席が党派を超えて47名にのぼったほか、秘書の代理出席89名を含む、過去最多の390名の参加者が集い、関心の高さをうかがわせた。

■ハイライト

若者の法曹離れを克服するための経済的支援の必要性

 日本弁護士連合会会長の村越進氏は、冒頭の挨拶で司法修習生への支援のための協力を呼びかけた。

 「若者の法曹離れ、これを何とか克服する。経済力に関係なく、有為な人材が法曹界を目指してくれるようにする。そのために修習生に対する経済的支援、修習手当、これは必要不可欠であります。何としても実現させなければなりません。皆さんと力を合わせてこの実現のために全力を尽くしたいと思います」

給費制から貸与制へ、1年間無給の司法修習制度の現状

 貸与金を借りて2015年1月から弁護士になったという中禮啓文(ちゅうれい・ひろふみ)氏は、貸与制を使わざる得ない司法修習生の経済的事情を説明した。

 「法曹になるには1年間、司法修習という研修を受けなければならない。以前は給費制という形で給料をいただいていたのが貸与制に移行した。皆様に分かっていただきたいのは、貸与金というのはいずれ返さなければいけないお金であり、原則として無給の制度だということです。

 1年間、充実した修習を送るため、司法を支えていく身として修習に専念しなければいけないですけども、原則としてアルバイトなどの兼業が禁止され、無給で生活しなければなりません。そこで多くの者が生活できないことから、国から貸与金という名の借金を背負うことになります」

スタートラインで500万円以上の借金を抱える法律家の現実、お金持ちだけが法曹になれる貸与制

 さらに中禮氏は、貸与制の問題点を指摘した。

(…会員ページにつづく)

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「多額の借金を抱えてスタートラインに立たされる司法修習生の現実、経済的利益に目を奪われる法律家が増え、国民が不利益を被る可能性も」への1件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    多額の借金を抱えてスタートラインに立たされる司法修習生の現実、経済的利益に目を奪われる法律家が増え、国民が不利益を被る可能性も http://iwj.co.jp/wj/open/archives/247708 … @iwakamiyasumi
    拝金主義が横行しかねない。止めなくてはいけない、誰の得にもならないのだ。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/608027743553351680

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