超党派の国会議員有志による「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」の設立総会が、2月12日(木)、衆議院第二議員会館にて開かれた。
設立総会では、自民党の尾辻秀久衆議院議員を会長に、社民党の福島みずほ参議院議員を事務局長とするなど役員を選出した他、ゲストとして女優の浅田美代子氏、同じく女優の杉本彩氏、元衆議院議員の藤野真紀子氏、田中朝子・塩村文夏東京都議会議員も駆けつけた。
議連には衆議院議員39名、参議院議員14名の合計53名の国会議員が参加している。
事務局長となった福島議員は、議連の活動として(1)視察、勉強会、提言を行う(2)法律の運用の検証、法律改正または新法制定の検討(3)予算獲得(4)自治体に働きかけ、国として後押しをするなどをあげ、「しっかりと議論して何ができるか」検討したいと述べた。
また、全国から「素晴らしい」メッセージが届いたとして、その一部を紹介した。
- 呼びかけ人 尾辻秀久議員(自民党)、鴨下一郎議員(自民党)、松野頼久議員(維新の党)、福山哲郎議員(民主党)、牧原秀樹議員(自民党)、岩屋毅議員(自民党)、遠山清彦議員(公明党)、井上哲士議員(共産党)、山田太郎議員(日本を元気する会)、小宮山泰子議員(民主党)、福島みずほ議員(社民党)、中川俊直議員(自民党)
- 日時 2015年2月12日(木) 16:00~
- 場所 衆議院第二議員会館(東京都千代田区)
女優・浅田美代子氏「悪徳繁殖業者にメスを」
「日々、不幸な子たちが殺されている。目に見えない(悪徳)繁殖業者に必ずメスをいれていただきたい」
ゲストの浅田氏はこう語り、繁殖業者規制を強く訴える。
「悪徳繁殖業者は本当にひどい。600から700頭が地獄の中にいるのに、行政は動いてくれない」
浅田氏は、犬や猫が置かれている現状を語り、議連に視察をするよう求めた。
さらに、「次の(動物の愛護及び管理に関する法律の)改正では、8週齢と繁殖業規制は入れてもらいたい」と議員に呼びかけた。
浅田氏が求めた8週齢規制とは、繁殖業者が生後8週齢(56日)に満たない子犬・子猫を販売業者に引き渡すことを禁止する規制で、2012年の改正において、動物の愛護及び管理に関する法律第二十二条の五に規定された。
- ※動物の愛護及び管理に関する法律(昭和四十八年十月一日法律第百五号)
ただし、同法の附則により施行日から3年までは56日が45日に緩和され、4年目以降は別途法律で定めるまで49日にすると規定されている(附則(平成二四年九月五日法律第七九号)第七条)。附則で緩和された49日を56日へとする法律は、まだ制定されていない。
女優・杉本彩氏「生体展示販売をなくすに尽きる」
「犬の遺棄事件。恥ずかしい。(動物の命を)軽視する社会であってはならない」
このように語るゲストの杉本氏は、動物愛護活動の中期目標として、「オリンピック・パラリンピックまでにやらなければならないことは、生体展示販売をなくすことにつきる」と力強く言い切った。
生体展示販売は、動物をショーケースなどに入れて販売することを指す。日本でもこれが、「動物虐待である」、「動物が衝動買いされる」などの声があるなど、問題視されるようになってきている。(IWJ・薊一郎)
「繁殖業者にマイクロチップ装着義務を」