川内原発、市民による異議申立ての緊急行動に規制委、敷居を上げて手続きをより大変なものにしようとする姿勢が浮き彫りに 2014.11.7

記事公開日:2014.11.8取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

 「未来に『脱原発』をつなぐ最後のチャンスではないでしょうか」

 川内原発再稼働をめぐり、11月7日(金)15時から、市民らは原子力規制委員会へ異議申立ての緊急行動を行い、16時30分より、衆議院第二議員会館で報告記者会見が開かれた。

 「鹿児島薩摩・川内原発建設反対連絡協議会」会長・鳥原良子氏、「原発避難計画を考える水俣の会」代表・永野隆文氏、福岡核問題研究会・北岡逸人氏ほか、異議申立ての緊急行動参加者がそれぞれ発言した。

 同日、鹿児島県議会臨時本会議にて、議会と県知事が再稼働への同意を表明した。

 10月28日に行われた薩摩川内市議会と同様、拙速な議論を批判し、異議申立てに関わる煩雑な手続きを指摘する参加者は、あくまで脱原発への望みを絶やさず、たゆまぬ運動への決意を語った。

■ハイライト

  • 会見者 青柳行信氏(原発とめよう!九電本店前ひろば世話人代表、原発いらない!九州実行委員会世話人代表)/北岡逸人氏(福岡核問題研究会)/鳥原良子氏(鹿児島薩摩川内原発建設反対連絡協議会会長)
  • 日時 2014年11月7日(金)16:30~
  • 場所 衆議院第二議員会館(東京千代田区)

「未来に『脱原発』をつなぐ最後のチャンス」――諦めない脱原発への決意

永野氏「熊本県水俣市は川内原発から40kmの距離にあり、福島原発事故で全村避難になった飯舘村と同じような距離にある。にも関わらず、熊本県に住んでいるものが口出しできない、という状況にあります。川内原発が事故を起こしたとき、水俣市民はどうすればいいのか、ということから、『原発避難計画を考える水俣の会』をつくりました。

 もともと無責任な原子力行政をしてきた部署に対して、市民の疑問、怒り、憤りを示していかないと、原子力行政は、福島の事故と同じ過ちを犯してしまうのではないか、と心配しています。

 今を生きる私たちの責任として、未来に『脱原発』をつなぐ最後のチャンスではないでしょうか。川内原発が再稼働されてしまえば、新しい原子力の時代が到来してしまうのですから。

 内閣府や原子力規制委員会に対し、熊本県が避難計画や熊本県内における住民説明会を求めるようアプローチしてきましたが、まだきちんとした答えが出ていません。

 きちんとした意思表示を続けていかなければならないと思っています。市民が声をあげ続けなければならないということははっきりしています。今後も、おかしいことはおかしい、ということを水俣から言い続けていきます。

 今できる、最大限のことをするしかありません。川内原発はまだ動いていません。動くまで、まださまざまな行政処分をしなければならないし、原子力規制委員会もいろいろな使用前許可を出さなくてはなりません。

 原子力規制委員会には、『もちろん、再稼働が始まるまでに、意見聴取会や、(こちらの質問に対する)回答もいただけますよね』、ということを念押ししています。

 今度、意見聴取する機会には、報道関係者が入れるように要望しております。これは、原子力規制委員会になって本当に変わったのか、を問うための試金石となると考えています」

1437人の市民による署名が入った届出書の形式を「駄目だ」と主張する規制庁

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です