亀井金融大臣会見 2010.5.18
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<亀井金融大臣>
今日の閣議では、特別に報告することはありませんが、閣僚懇で、仙谷(国家戦略担当)大臣が、特殊会社の役員(のうち公務員OBが占める割合)を3分の1に抑えるということのあれについて、前原(国土交通大臣)さんが「0(ゼロ)ということを民主党は言ってきているのだから、3分の1なんていうのではどうしようもないのではないか」と言っていたので、私が「それは民主党の自業自得だ」と(言いました)。実態を考えず、そういうことをぶち上げてしまったのですけれども、現実にそうはいかないということであれば…。「国民新党が言うことを聞かん」と言って「うち(国民新党)のせいにすればいいではないか」と言ってやったのですけれども、そんなことがちょっとありました。
今日は、いよいよ、郵政改革法案の(国会への)上程ということで、審議が始まりますので、早期に、これは衆・参とも仕上がるように全力を挙げていきたいと思っております。
あとは、皆さん方に特別にご報告するようなことはありませんので、何かあったら聞いてください。
問)
フリーの岩上です。
検察の小沢(民主党幹事長)さんに対する捜査なのですけれども、検察審査会が「起訴相当」という結果を出して再捜査となったわけですけれども、やはり、「不起訴の見通し」というのが今日の新聞などでも報じられています。当然の結果だろう、当然の顛末だろうとは思いますけれども、昨年3月の西松事件以来、極めて政治的な捜査というものが繰り広げられてきて、それに対して、記者クラブ・メディアが一体となって、極めて偏向した虚偽リーク報道なども含めた政治的偏向報道もなされてきました。異常な事態が1年2か月続いてきました。
やはり、こういうことを受けて、検察そのものの検事総長同意人事、あるいは検察の取調べの可視化といった、検察自体の体質の民主化が急務であろうと思うのですけれども、こうした点に関して、大臣のお考え、見解をお教えいただきたいと思います。
答)
最近の検察の捜査について、いろいろな批判がいろいろな立場から噴出してきていることは事実ですね。結局、昔から言われている捜査、デュープロセス。やはり、捜査というのはやれば良いというものではなくて、適正な手続きに基づいてやっていかなければいけないというのは原則なのですけれども、そういう面で、常に…。私も、かつて捜査二課長を長くやっていた経験もあるのですけれども、捜査当局というのは、やはり、常に冷静に、結果を出そう出そうとすることに気がいかないで、デュープロセスをきちんと踏んでいくという努力が必要なのではないですか。
もう、これは、昔から言われていることでもあるのですよ、今の検察のやり方なんていうのは。チェック機関がないですからね、事実上。特捜の現場というのは、上があれして嫌なら「辞めてしまうわい」と言って、弁護士になって辞めて。元特捜弁護士というのはモテますからね。だから、そういう意味では強い立場にありますね。だから、それだけに、やはり自制すべき点は自制しないといけないですね。私なんかも捜査二課長(のとき)、いろいろやりまくりで、私がやっていたときは、威張るわけではないですが、東京地検特捜部は2年半で検挙ゼロですよ。警視庁捜査二課も。私は埼玉の(捜査)二課長をやって、東京まで管轄するから出ていってバンバンやりまくって、自慢話をするわけではないですが、長官賞を独占してしまっていたのです、どんどんどんどん。
だけれども、今から考えると、「やはり任意捜査でやれば良かったのではないかな」とか、「これは検挙しなくて反省を求めるというようなことで対処すべきだったのではないかな」という事案がありますよ。ところが、人間の弱さですね。私なんかも、「課長、やりましょう、やりましょう。これは悪いやっちゃ」と言われると「おお。やろう、やろう」というような話で、つい捜査機関というのはずっと行ってしまうのですよね。自分たちのやろうとしていることは本当に社会が求めていることなのかという、やはり、冷静な判断がどうしても…。難しいことですけれども、やらないといけないのだろうと。私なんかも深く反省している身分、立場ですから、あまり偉そうなことは言えないのです。
問)
司法記者クラブのあり方もおかしいと思うのです。
答)
これなんかも、全部、これは司法記者クラブではなくたってそうでしょう。ここ(金融庁)の16階(記者クラブ)だってそうでしょう、いつも言っているのはね。大本営発表ばっかり鵜呑みにしているうちに、だんだん「化石」みたいになってしまうのですよね。それは、やはり、今の司法記者クラブだけではないですよ。
だって、岩上さんなんかは違いますけれども、フリーの記者だって何だって、どうも権力に対して弱過ぎますね。(そう)でないと飯が食えないと思っているのですよね。そうなってしまうのですよ、やはり。干されてしまいますから。メディアから干されてしまうでしょう。新聞記者だって、その社の世論みたいなもの、空気みたいなものに逆らった記事を書いていると飛ばされてしまうでしょう。現に、そういう記者はたくさんいますよね。それを見ているから迎合してしまう、社の空気にね。
だけれども、私は、この記者クラブ(の会見)でも言ったでしょう、聞いていた人もいると思います。「どうだ」と言ったら「いや、私は違います」と。「おまえのところだって、こう書いていたじゃないか、どうだ」、「いや、私の意見じゃありません」と言うから…。番記者が、少なくとも私の分野のことについて記者が報道する場合、「あなたの意見と違った意見を書くんだったら、デスクの首根っこでも押さえて、ネクタイを捻ってでも自分の思いをきっちり書かせるための番記者だろうが」と言ったことがあるのですよ。ビデオなんか残っていると思いますけれども。本当にそうだと思いますよ。それが、やはり番記者の仕事なのですよ。責任を持つということがね。金融庁に詰める記者で言えば、自分の金融庁の記事について自分が責任を持つと。それが、自分とは関係ないことが上で、論説委員とか編集委員だとか、何かその辺りのデスクなんかに書かれてしまっても知らん顔しているというのは駄目なのですよ。「ふざけるな」とやらなければいけないのです。そういう、気迫がない記者が多くなったのではないですか、残念ながら。
だから、結局はもたれ合いでしょう。テレビだってそうです。迎合しない評論家は、全部、コメンテーターから外されているでしょう。見事にそういう割り切り。スポンサーは数字ですから、「ああいうことを言っていて良いんですかね」なんて言われると、もう次からお呼びがないでしょう。スポンサー筋からちょっとそういうあれが入ってくると。そうしたコメンテーター、評論家はもうサーッと外されてしまうでしょう、それが現実でしょう。言論統制はなされていませんけれども、事実上、そういう権力による言論支配が行われているのですよ、実際。だから、そこらを、やはりもっと真剣に…。
私が、なぜこの第2(雑誌・フリー等)記者会見も、「下(記者クラブ)が駄目ならやるよ」と言ってやっているかというと、できるだけ、やはり多くのジャーナリスト、メディアの方に、それぞれ思いきった記事を書いてもらいたいと。その重要情報を、できるだけ16階(記者クラブ)と同じように皆さん方にも提供したいと思う気持ちからやっているわけなのですね。
本当に皆さん方、頑張ってくださいよ。私は、業界紙を含めて、業界紙というのは業界のためにあるのではないのですよ。業界が嫌がるようなことを書いても、それが正しい記事であれば、長い目で見れば業界のためになるのですよ。短期的に業界に良い記事を書いていたって、それは業界のためにならないのですね。だから、その辺りの記者魂というか、それを持たなかったら駄目ですよ。皆さん方は、そういう点はちゃんとした記者ばかりだろうと思うのですけれども。
今、大変な危機ですよ。私はだから、今、国民新党が座っている席というのは、中野正剛(戦前・戦中の衆議院議員)、鳩山一郎(元衆議院議員)、三木武吉(元衆議院議員)が座っていた席ですよ。前から、野党のときも「亀井さん、寂しいでしょう」と言われて。与党の上の方に座っていたのがね…。冗談ではないと。私が座っていたところは中野正剛が座っていたのだと。誇り高き議席だと言って…。国民新党は支持率が良くないと。では、中野正剛は支持されていたのかと。鳩山一郎、三木武吉は支持されていたのか、支持されていないですよ。当時のマスコミは、よってたかって叩いていました。「東条英機、万歳」で礼賛ばかりしていましたね。
だから、そのときのメディアのあり方なり国民意識、世論なんていうのは、必ずしも国をまともな方向にもっていくものとは限らないのです。あまりそれを言うと、「思い上がりだ」と言われますけれども、私はそう思いますよ。だから、皆さん方も頑張ってくださいよ。
問)
週刊ダイヤモンドの鈴木です。
先ほど、(記者クラブの会見で、)「口蹄疫の対応で金融機関に融資の要請をされた」というふうに伺ったのですけれども、その要請の詳しい内容をお聞かせください。
答)
これは事務方に、そういうところの農家に対しての、特に、信金・信組が多いでしょうけれども、そういうところでちゃんと融資を受けたいところ、あるいは返済猶予等を含めたそういう処置を…。これは、一般的にもう既にやっていることですし、この前も、共産党の大門(参議院)議員から「農家についてどうやっているのか」という指摘もありましたので、あのとき、また改めて農家に対しても、ということをやったのですけれども、今度、口蹄疫という問題が出てきて、さらにそういうことについて強い問題意識を持って金融機関として対応してくれ、ということであれしました、事務方に…。細かい中身まで私がやっているわけではないですけれどもね。
問)
保険毎日新聞の園田です。
昨日、第一生命の決算がありまして、その中で、海外戦略の話も出てきたのですけれども、幾つかやっていらっしゃるのですけれども、全体の中ではまだ割合が少ない感じだったのです。国内市場が厳しくなる中で、本当に海外は大事だ、ということなのですけれども、やはり、どちらかというと、特に生保が、全体的に見るとまだまだ海外に進出できていない感じがするのですが、何が弊害になっているのか。それは、生保側の問題なのか、仕組みに問題があるのか、どのように見ていらっしゃいますでしょうか。
答)
海外で営業展開する場合は、それぞれの国の法制だとかいろいろな問題がありますね。いろいろなことの整合性というか、その中で事業展開していかなければいけないわけでしょうけれどもね。生命保険会社も、国内における業務展開であれこれ批判されないようなことを国内においてもちゃんとしないといけませんよね。勧誘するときだけうまいことを言って、いざとなると、支払いしなければいけないときまで、言われるまで放って置くとか、請求があったって、ああだこうだと言って値切ってしまうとかいうように。そういう批判が、今、物凄く強いでしょう。第一生命についてもそうですね。(国会の)委員会でよく言われていますけれども、それだけではありません。第一生命なんかまだ良いほうだと言われてきたところですよ。
だから、そういうことを含めて、やはり、そういう営業姿勢をきちんとした上で、外国に進出して頑張らないと。信用がないといけませんよ。そういう、あるいは契約者との関係でね。信頼関係ですから、契約というのは。頑張ってもらいたいと思いますけれどもね。
「限度額が上がったから、けしからん」みたいな泣き言ばかり言わないで、「頑張れ」と言っておいてくださいよ。本当にだらしないですね、今の金融機関、保険会社というのは。競争相手の条件で、ワーンと泣きべそばかりかいてだらしないと。
問)
月刊ファクタの宮嶋と申します。
大臣は、木村剛会長と面識があられると思うのですが…。
答)
ないです。会ったことはありません。
問)
ないですか。それで、彼は、今回、会長を辞めたわけですけれども、これについてどのように評価されていますでしょうか。
答)
まあ、ちゃんとした業務展開をしていないのではないか、ということもあって、金融庁として(そういう)感じをもっているものですから、報告命令を出して、(報告が)出てきましたからね。この内容をちゃんと精査して、金融庁として、今後、どう対応していくのか決めたいと思っています。
問)
それで、この問題については、金融庁は、6月から今年の3月まで、(検査に)9か月かかったと。それで、現実問題としまして、一番の問題というのは、この間、高い金利で…。これまで4000億(円)の預金を集めていたのが、今、6000億(円)になっているのですね。1.5倍になったと。ずっと、スピード違反している車を追っかけているだけで、なんらその…。まあ、一生懸命やったという評価もあると思うのですけれども、もっと早く、迅速に対応できなかったのか、あるいは、それがなぜ、この小振りの銀行で時間がかかってしまったのか。去年の、その前の2月段階で、SFCGとの二重譲渡の問題。これについては、おそらく近い将来、「なんらかの、行政処分ではない刑事処分があるのか」と言われているような問題もあるわけなのですけれども、SFCGについては。やはり、検査局の機敏な対応というのですか、その辺についてはどのように…。
答)
私が事務当局から聞いているところによると、とにかく、こちらの「調査」に対して非協力的なのですね。極めて。だから、そういう経緯があって、長々長々と、対応が後ろに…。報告もなかなか出してこないという…。(そういうことが)あったのですけれども、(報告を)出しましたので、それを踏まえて、一つ、きちんとした対応をしていきたいと思います。
問)
ぜひ、それはお願いしたいのと、例の木村剛氏については、もともと、この銀行の経緯が竹中(平蔵)氏というか、その当時のこちら(金融庁)の五味長官ですとか、いろいろな経緯があってできたと。それが、行政のあれはないと思いますけれども、民主党政権になって、逆に、大臣はしがらみがないわけですから、こういう問題については…。中小企業金融機関がしっかりやるためには、やはり、こういうガバナンスが駄目なところについては、ぜひ、しがらみのない大臣にやっていただきたいと。こういうことが私の思っていることです。
答)
もう、うちの事務当局もそういうつもりでピッシリとやっておりますから、ちゃんとした対応をしていきます。それから、中小企業向けの金融等をやっているわけですから、その辺り、おかしな対応をされてしまって、万一ということがあったら大変な面もありますしね。
問)
世界日報の野村でございます。
今、消費税を増税すれば、あたかもそれが正義のような世論になっているような感じがありますけれども、宍戸駿太郎(日米・世界モデル研究所所長)先生の経済モデルでは、GDP(国内総生産)が400兆円に下がって財政が破綻するのではないか、というふうな試算も出ているのですけれども、今の連立政権の経済閣僚の方々が、どちらかというと財務省寄りの考え方になっているような気がして、非常に心配しているのですけれども、やはり、経済成長戦略を一番持っておられるのは国民新党さんだと思っているのですけれども…。
答)
ありがとうございます。
問)
その国民新党さんの案を、民主党ないし社民党さんに働きかけて、政府の経済成長戦略としていくような考えがおありになるのかどうか、お聞きしたいと思うのですけれども。
答)
おっしゃるとおりなのですよ。とにかく、例えは悪いかもしれないですけれども、井戸の水がなくなってきているときに…。事実ですからね、それはだんだんと。そういうときに、汲み上げる釣瓶を増やしたりあれしたところで、たくさん汲み上げられる保証は全然ないのですよね。だって、消費税率を10%上げてみたところで、では二十何兆の税収アップかと言うと、そんなことはありませんよ。だから、経済が冷え込んでいけば、みんなの所得がどんどん下がっていけば、税率を幾ら上げたって駄目なのですよ。逆になってしまいます、おっしゃるように。逆に、それによって増税措置をとることによって経済が冷えていった場合、ますます税収は落ち込んでいくのですよ。
だから、大事なことは、やはり井戸水を増やすことなのです。それは、今、残念ながら、政府税調を含めて、税調議論というのは、経済がちゃんとしているということの前提に立ったみたいな、税の公平性だとか、そういう観点からの…。だけれども、純技術的な議論だけいってしまって、もうちょっと裾野を広げていくべきだとか、狭い議論が横行してしまうのですね。それに流されたら大変な話になりますが、私は、鳩山総理は流されることはないと思いますよ。
だから、今、おっしゃるように、とにかく今の財務当局の連中ともいろいろ意見交換をしているのですけれども、問題は、「中期財政見積もりだ」、「見通しだ」とか言ってみたところで、現実、来年の予算をどうするのか、という問題があるのですよね。来年度予算編成で経済が良い状況になれば良いですけれども、たまたま中国の景気が良いから、輸出が良いから、みたいなことだけ乗っかっている状況ではなくて、日本経済が本当に上昇気流に乗ってくるというような状況にあるのかと言ったら、まだないです。そういう状況下において、どういう予算を組んで上昇気流に乗せるのか…。乗せなくて良いのであったら別ですよ。その予算を組んでいけば、税収見積もりは37兆円から一挙に40兆円いくのかと言ったら、いかないです、絶対にいかないです。せいぜい、強目に見積もったって38兆円ぐらいでしょう。そうした場合、埋蔵金だ何だかんだと特別会計をいくらいじってきたところで、そんなに出てくるはずないでしょう。そうした場合、あとは何か。それは増税するか借りるしかないわけでしょう。借りるといったら国債。それをピシッと切ってしまって、緊縮財政になってしまうわけでしょう。では、「22年度並みに、23年度並みにいくのだ」と言って、デフレスパイラルから脱出できていない状況で、こういう状況で、「今年並みの予算で経済が活性化していく見通しがあるのか、ないのかという判断を抜きにして、『23年度も22年度並みにすれば良いのだ』という着眼点を決めるのは間違っているよ」と言っているのです。
やはり、経済を上昇させていく、活性化していくためにはどうするのかと。まず、活性化させていく必要があるのかと。放って置いたって民需がどんどん出てきていくのだ、という判断は別ですよ。それがないというのであれば、さてどうするのか、というところに立って、23年度予算はどういう予算を組んでいくのか、財源はどうするのか、という話になって、最初から財源ありきみたいなことで帳尻合わせをやって…。10年間、全部そうですから、小泉政治というのはね。財務省に全部乗せられてしまったと。だから、経済がこうなってきてしまったと。
私は、財務当局との話は、もうその話ばかりになってしまいます。「おまえたち、もうちょっと謙虚になれ」と、「おまえたちが主計官の頃から、その前の頃から、私は全部携わっているのだ。見てみろ。威張るわけではない、私が言ったとおりになってしまっているだろうが」と。私がやってはいけないということをやったときにはこう(下向きに)なってしまって、そうでなくたってこう(下向きに)なっているでしょう。もうちょっと、威張るわけではないですけれども、「顔だけ見て、頭が悪そうだからといって馬鹿にしないで、ちゃんと過去の実績を見てみろ」、「私が言うとおりになっているではないか」、「『いや、そのとおりですね』と、そのとおりなのをもうちょっと謙虚に、私の言うことを、こういう非常事態に聞かないと駄目だ」というのです。
すぐギリシャのあれを持ってきて、下手なことを言うと国債を押さえることばかりに使うでしょう。あなたも分かっているように、ギリシャの状況になってはいけないから…。まだ、国債をどんどん国内で消化できる、それだけの体力はあるでしょう。アメリカの分まで消化してしまっているのですから。そういう体力がまだ…。純ちゃん(小泉純一郎 元総理)がガタガタにして、国力をやって、一等国からもう三等国になりましたけれども、なお国力があるわけでしょう。その(国力が)あるときに、国力を強くすることをやっていかないと駄目なのですよ。それを、「ギリシャが大変だから国債発行を押さえましょう」みたいなことで国力を更に弱めることをやったら、それこそギリシャの二の舞になってしまいます。議論が逆立ちしているのですよ。特に事務当局の考えというのは常に逆立ちしています。
だから、今やってくればそういう総論での…。私は、説教ばかりしているのですけれども、やはり、どうもそういうあれから、なかなか役人が受け入れないですし、政府自体がそれに流されていったら大変なことになりますね。菅(財務大臣)は優秀ですから、そんなことはないと思っていますけれどもね。だけれども、菅(財務大臣)も私の賞賛に堪えるような仕事をしなければ駄目ですよ。
問)
通信文化新報の古田です。
先ほど、大臣から「郵政関連法案が今日から審議入り」というお話なのですが、会期末がひと月あるかどうかという中で、総務委員会で週2回(審議を)やられるということなので厳しい面があるかと思うのですが、審議入りに当たって、再度、大臣の成立に向けての決意というのを聞かせていただければと思うのですが。
答)
山岡(民主党)国対委員長も豪腕ですし、また、うち(国民新党)の野鳥閣下(下地国対委員長)も豪腕ですし、国対がちゃんとやってくれるでしょう。審議日数はあるのですから、ちゃんとね。徹夜してやったって良いのですよ。週2回しなければならないという理由があるわけではありません。これは、まだ時間は十分ありますから、衆・参でピシッと。
あと、共済のあれは、これも大事な法案ですからね。
問)
ぜひとも、成立に向けて…。
答)
そういう意味では、小泉(元総理)の滅茶苦茶なところを直してやっているのですよね。共済のやつもそうですよ。零細のやつを切って捨てているわけでしょう。それを事業継続ができるようにするわけです。これも小泉改革の手直しです。モラトリアム法案もそうですけれども。だから、この鳩山内閣というのは、具体的にそういうことをやっているのですよね。