【滋賀県知事選】「地元の悲鳴は安倍政権批判」 〜坪田五久男候補インタビュー「県民の暮らしが脅かされる」 2014.7.6

記事公開日:2014.7.7取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・富田/奥松)

 2014年7月6日(日)21時半頃から、滋賀県知事選挙に出馬する共産党県常任委員の坪田五久男(いくお)候補(共産推薦)に、IWJの柏原記者がインタビューを行った。

 坪田候補は「滋賀に広がる庶民の悲鳴は『安倍改革』によるものだ」と言明し、今回の知事選で掲げる主題は「ずばり、安倍政権の暴走阻止にある」とした。

 集団的自衛権の行使容認の閣議決定後、初となる選挙で、自公推薦の小鑓(こやり)隆史候補に戦いを挑む坪田候補。環太平洋経済連携協定(TPP)への参加中止を訴え、消費増税にも反対する坪田候補は、「長らく自民党の票田だった農家や商店が、このところ、自分のような非自民の政治関係者に胸襟を開いて話してくれる」と述べた。

 また、元教師の坪田候補は「子育て支援」を重視し、親の貧困の子どもへの連鎖を憂いて、「子どもの医療費無料制度を拡充させたい」などの抱負を語った。

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 「明るい滋賀県政をつくる会」を支持母体として、日本共産党推薦で立候補する坪田候補は、「国政選挙(2013年参院選)に出馬したこともあるが、その際も『滋賀県民を守ること』を念頭に置いていた。今回は知事選ということで、県民の大変な暮らしを何とかしたい、という考えがより強くある」と語った。

 「今は、県民の命が脅かされている状況だ」と述べる坪田候補。「政府が進める改革でも、認められないものについては、県知事として異議を唱える」と口調を強めると、自分が地元の農家出身であることに照らしつつ、TPPへの参加に意欲を見せる安倍政権を糾弾した。

日本の農家が粗末にされている

 「私の実家がある農村でも、10年ほど前からは、集落全体で米づくりを展開している」と坪田候補。米価の継続的下落を背景に、トラクターやコンバインといった農業機械を、各農家が個別に保有することが難しくなっているためだ。

 坪田候補は「今の日本の政治は、農業を粗末に扱っている」と怒りをあらわにし、「競争主義者の政治家が口にする『日本の農家は努力が足りない』との言葉には、違和感を覚える」と語った。

 実際の農業の現場では、合理化が進められていることを重ねて強調した坪田候補は、「TPPで関税が撤廃され、1俵が3000円程度の安価な米が輸入されるようになったら、日本の農家が対抗することは不可能だ」と言い切る。

 食料自給率向上の観点からも、「日本の農家に廃業ラッシュが起こるような状況を、招いてはならない」と力説しつつ、「農業は割に合わない」との見方が世間に定着してしまえば、地方の農村部では後継者不足の問題が一層深刻になると訴えた。

安倍首相は、県民の暮らしを脅かす

 坪田候補は、この4月に安倍政権が断行した消費税の増税にも反対の立場だ。「年金生活者や非正規労働者は、増税のダメージを確実に受けている」と指摘し、「中小事業者の税負担の問題も大きい」とした。

 「消費税を10パーセントにまで引き上げたら、商売を続けられない小売店が続出するだろう」と坪田候補。「先代から受け継いだ事業を、続けたくても続けられない無念さを、私に訴えてきた商店主が現にいる。地元の農家や商店は、自民党の票田という役割を、今後も続けていくことに疑問を抱き始めているのではないか」と話した。

 「県内に聞かれる悲鳴は、概して政治批判に関するもの。安倍首相が進める政治が、県民の暮らしを脅かしている」と続けた坪田候補は、「今回の知事選では、安倍政権の暴走に待ったをかける政策を掲げることが重要だ」と指摘した。「集団的自衛権の行使容認を巡る閣議決定にしても、多くの県民が不安や心配を抱いている」。

Xバンド配備には断固反対

 京都府京丹後市で始まった、米軍「Xバンドレーダー」基地建設の問題に関しては、「イラク戦争を境に、世界は軍縮の方向に向かっていると思う」と述べ、「そういう流れの中で、日本だけが日米安保体制をバックに軍事力を強めるのはおかしい。(迎撃ミサイルが配備されている、自衛隊饗庭野分屯基地との連携性で)滋賀も攻撃対象になり得る。Xバンドレーダーの配備は御免こうむる」と強調した。

 小中学校での教員経験を持つ坪田候補は「貧困の世代継承」にも言及した。「学校の歯科検診で、虫歯が放置されたままの例が目立つが、それは親の収入が低くて、治療を受けさせることが不可能だからだ」。

 坪田候補は、日本の自治体の半分以上で、中学3年生まで医療費が無料であると指摘。滋賀は若い世代の人口流入が比較的多い自治体なので、「滋賀も、子どもの医療費無料制度を中学卒業まで拡大すべきだ。子育て世代を支援し、彼・彼女らが『滋賀に定住して良かった』と思えるような行政サービスを充実させたい」と意気込みを語った。

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「【滋賀県知事選】「地元の悲鳴は安倍政権批判」 〜坪田五久男候補インタビュー「県民の暮らしが脅かされる」」への3件のフィードバック

  1. @masamunekonさん(ツイッターのご意見より) より:

    ♪気に入った!!滋賀県知事になって欲しい♬

  2. @mirai2083さん(ツイッターのご意見より) より:

    被曝の怖さはチェルノブイリ原発事故でわかっているはずなのに、国民を被曝させ続け、戦争の悲惨さも知っているはずなのに、日本を戦争をする国に変えようとしている。安倍さんって日本を滅ぼそうとしている?

  3. 成田洋平 より:

    民主々義の<民>は 庶民の民だ
    ぼくらの暮らしを 何より第一にする ということだ
    ぼくらの暮らしと 企業の利益とが ぶつかったら 企業を倒す ということだ
    ぼくらの暮らしと 政府の考え方が ぶつかったら 政府を倒す ということだ

    「政府というものは、全ての人の生命、自由及び幸福の追求の権利を確保するために、治められるものの同意に基づいて設けられたものである。いかなる形の政府であっても、この目的を害する者があるときは、それを変革し、あるいは廃止することは、国民の権利である」

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