ファシストを自称する外山恒一氏が集団的自衛権、経済、福祉などあらゆる問題に言及 2014.6.27

記事公開日:2014.7.4取材地: テキスト動画
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(IWJ・松井信篤)

 独自の反原発運動を繰り広げ、文筆家や前衛芸術家、ストリート・ミュージシャンの顔を持ち、ファシストを自称する外山恒一氏の問答形式でのトークライブが6月27日(金)、文京区民センターで行われた。参加者は比較的若い人が中心で、外山氏に積極的に質問を投げかけた。

■ハイライト

合理的な政治判断より品性に敏感であれ

 東京都議会での塩村文夏議員に対する女性蔑視野次について、外山氏は「近代的な平等として捉えるのではなく、品性の問題。はしたない」と述べた。合理的な反差別主義や普遍的な正義性を外山氏は警戒しており、理屈ではない合理的な政治判断より、品性に敏感であったほうがいいとした。

 障害者福祉の問題については、「資本主義が発達すると大体解決する」と答えた。因習は合理的に解体され、無意味な差別になっていくからであるという。しかし、子どもを産むことは将来的に「科学が解決するかもしれない」が、障害者については解決されないと外山氏は主張。ファシストとしては、「反差別を合理的に思想構築していくよりも寛容の精神、バランス感覚で解決策を探っていく」という。

欧米列強に対向すベし

 集団的自衛権行使の容認については、「概ね左翼は反対しており、右翼の方が進めていこうという感じだけど、原理原則から言えば、アメリカにとって都合が良い方に動くのは、右派的にも反対すべき」だと答えた。

 外山氏自身は中華主義者であるため、「東アジアは中国を中心として団結し、欧米列強に対向すベし」と明確な立場を示した。ただし、中国との間で集団的自衛権を行使し、欧米列強に対抗するなら「大賛成する」と答えた。現状では、「アメリカの都合に反することは無理」だとし、「自民党や民主党は打倒せざるを得ない」と語った。

サバルタンとは

 外山氏はサバルタン問題についても言及した。サバルタンとは、日本語で従属的社会集団などと呼ばれ、周縁化された集団や下層階級といった、社会的地位を与えられていない人々を指す一般的な表現として用いられる。

 サバルタンのような「声なき声」をあげる人達を代弁しているという誇りが、「左翼には強かった」と外山氏は主張。以前はリテラシーが一定以上ある人のみが、こうした情報を発信できたが、ネット社会の浸透により、変わってきたという。

 外山氏によれば、サバルタンとしてネットで発信しているのは、「ネトウヨ」と呼ばれる人々であり、この事実に対して「(左翼の人は)戸惑うべき。これまで自分たちが寄り添ってきたつもりの人達が、自分たちとは全然違う感覚で生きていたことを思い知るべき」と語った。自称「ファシスト」である外山氏は、リテラシーのない人民には、「黙っておいてもらう」べきだという発想を持っている。

投票率が低ければ低いほど権力者側には脅威

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