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2011年6月17日(金)、衆議院第二議員会館で、緊急院内セミナー「公正な賠償の負担と新時代のエネルギー政策のために『原発損害賠償機構』が意味すること」が行われた。
(IWJテキストスタッフ・柴崎)
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2011年6月17日(金)、衆議院第二議員会館で、緊急院内セミナー「公正な賠償の負担と新時代のエネルギー政策のために『原発損害賠償機構』が意味すること」が行われた。
会を主催するF0Eジャパンの満田氏は冒頭、「先般6月14日原子力損害賠償支援機構法案は閣議決定されている。政府はこれを今期中の国会にかけて成立させようとしている。東電の巨額な賠償を支援していくための法案だが、これは東電を含む電力事業者に負担金を義務付け、これを通じての政府保証による金融機関からの借入支援である。東電の経営陣、株主、金融機関の責任を不問にし、現在の構造を温存してしまう可能性がある」と会の趣旨を説明した。
弁護士でメコン・ウォッチ副代表の福田健治氏は、「誰が支払う責任を負うかということが重要だ。法律上は原子力事業者のみとあり、東電だけである。過失があったかは問わず、無過失責任である。1200億円の保険に強制加入。払えない場合政府の援助とあるがその内容は規定されていない。今回の機構法は事故の際の資金援助。国が交付国債と機構の政府保証借入によって援助する。最終的に電気料金と税金が機構の金の出どころになる。そもそも誰が負担することが公正・効率的であるか、次世代のエネルギー政策を可能にする賠償負担案は何か、が考えられていない」と債権者の責任を問うた。
河野太郎衆議院議員は、「この法案は全く駄目で納税者の負担になる。東電は破たん処理すべきである。国民負担する前に東電の経営者は総退陣すべきである。株主は100%減資である。優先債権の弁済は法律によって賠償金の支払いよりも後回しにできるが、そうすると海外債権者の不信を生むため仕方ない面もある。
長期的展望で資金繰りを確保して電力供給と資産保全をして、債権者責任、資産売却で賠償していくべきだ。金融機関に影響が出るというが、既に株価は下がっているし、金融機関に資本注入すればいい。全く国民負担なしというのは難しい」と具体的な政策に踏み込んだ発言をした。
環境エネルギー政策研究所( ISEP )の飯田哲也氏は新時代のエネルギー政策について発言し、会場との質疑応答には玉木雄一郎衆議院議員などが参加した。
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