2012年4月26日(木)、大阪市北区の大阪国際会議場で行われた、第19回関西広域連合委員会の模様。
(IWJ大阪・松田)
2012年4月26日(木)、大阪市北区の大阪国際会議場で行われた、第19回関西広域連合委員会の模様。
■ハイライト
香川副社長は、管内での今夏の電力需給の見通しについて説明した。平成22年並の猛暑となった場合、最大電力は3,030万キロワットとなる一方、事業者などで定着し日常的に取り組まれている節電分を織り込んでも16.3%の不足となるとした。また大飯原発3・4号機の再稼働がない場合、「より多くの節電をお願いするか、法的措置や非常時の対策を含めて考えざるを得ない状況に至る可能性はある」と、政府による電力使用制限令や計画停電の可能性を示唆した。
これに対し、各首長からは疑問の声が相次いだ。嘉田知事は「関電には電力を供給する事業者としての義務がある。足りない分をどうカバーするかよりできないと言うばかりで、まるで駄々っ子のよう」、井戸知事は「昨年の最高は2,789万キロワットだが、今年の見通しは3,030万。こうした数字に疑問が残る」と述べた。
橋下市長は「広域連合は行政の実務を担うトップが集まり、現実的な方策を検討している。泥船のような政府の手続きに乗っかるより、国民の信頼は得られる」と政府を牽制した。
また政府に対し、再稼働判断の再検証や同連合への説明を申し入れることを決めた。内容は、大飯再稼働に関する安全基準の妥当性を原子力安全委員会が判断すること、原発への中立的、科学的、客観的な監視体制の構築、世界的に最高水準の安全対策の実施など6項目。
節電に取り組んだ利用者に奨励金を支払う制度や、サマータイムの導入、民間からの節電プラン募集などの案が出され、今後の検討課題とした。