2014年2月12日(水)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。「再稼働するかどうかは、社会、国民、政治の判断になる。そこに規制委は関与しない」との考えを示した。
2014年2月12日(水)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。「再稼働するかどうかは、社会、国民、政治の判断になる。そこに規制委は関与しない」との考えを示した。
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今後の審査の進め方について、田中委員長は、審査の途中で国民への説明責任としてパブコメや公聴会などを行い、意見を汲んで最終的な判断をしなければいけないとの考えを示した。ただし、具体的な実施まではまだ考えておらず、他の委員の意見を聞くことや、方法を検討する段階にあるという。
新規制基準の適合性審査の今後の見通しについて、年度内には終了しないだろうとの考えを示した。
東京電力が、福島第一原発の護岸エリアの地下水観測用井戸で、去年の夏に500万Bq/Lのストロンチウム90を観測していたことについて、測定機の数え落としにより、正確な測定ができていなかったことが、先週から今週にかけての東電会見で判明した。
これに関し田中委員長は、「測定間違いはあってはいけないことではあるが、間違っているので、再度確認することをしていることは仕方ないと思う」としながらも、東電は線量率をベクレルと言ったり、基本的な測定知識が欠けてると苦言。規制委として、できるだけ東電を指導、監督を強めていくと述べた。
エネルギー基本計画の原案に「規制委員会で安全が確認された原発は再稼働する」との表記がある。この表現についての考えを記者が質問した。
田中委員長は、「規制委は”絶対に安全”とは言っていない」と答え、新規制の適合審査の後、「再稼働するかどうかは、社会、国民、政治の判断になる。私達(規制委)はそこには関与しない」との考えを示した。