1月23日、東京都知事選挙が告示され、16人が立候補、17日間の選挙戦がスタートした。日本維新の会の石原慎太郎共同代表が支援する、元航空幕僚長の田母神俊雄候補は、JR渋谷駅ハチ公前で第一声を行った。
田母神候補は、集まった聴衆に対し、「東京を強くたくましく、優しい故郷のような街にしたいと思っています」と声を上げ、「私は、自衛官であって村山談話に反する論文を書いたということで、『怖い、いかつい奴なのではないか』と思う人が多いかと思うかもしれませんが、田母神俊雄は本当にいい人なんです」と支持を訴えた。
- 日時 2014年1月23日(木) 10:00~
- 場所 JR渋谷駅ハチ公前(東京都渋谷区)
靖国神社参拝を済ませてからの第一声
「先ほど、この都知事選を立候補するにあたり、靖国神社に参拝して参りました」
第一声の前に靖国神社を参拝してきたことを明かした田母神候補は、続けて、「安倍総理が言われる『戦後レジーム』からの脱却を果たし、強いたくましい優しい日本になっていくためには、靖国参拝を総理がやって問題になるのはおかしいと思います」と主張。
また、安倍総理の国家観と歴史観についても、自身の国家観、歴史観とほぼ似通っていると述べ、「総理が靖国参拝をするのに、都知事がしないということで日本を取り戻すことができるのでしょうか」と聴衆に問いかけた。また、石原慎太郎元東京都知事について「誰よりも強い東京都知事だった」と絶賛し、「私も石原都政を受け継いで、強い東京都知事になって、政府の行動方針と同じ方向を向いて、東京をリードして、この日本・東京を、強くたくましく優しい東京の街にしていきたいと思います」と語った。
東京の景観改良や災害対策についても、田母神候補は次のように訴えた。
「道路、橋、トンネル建物などが地震で埋まらないように耐震を強化していく必要がある。さらに東京の街を美しい景観の街にしていくために、電線の地中化、電柱をなくす。災害に強いとともに景観を美しくする。屋上の緑地化なども進めていく。
政府と東京が一体となって、景気回復に向かう。災害が起こったとして、人が死ななくても済むよう、警察、消防、民間の連携が必要。即時災害体制を作る上でも、自分の経験が十分に役立つはず」。
「日本は本当に素晴らしい」
「東京はあまり子供が生まれません。景気が良くないことが関係している。10万円の家賃を、子供が1人生まれたら3万円安くするなどし、子供が生まれやすい東京の街にしていきたい」。
田母神候補は、少子化の流れを景気の悪化と関連づけ、子供一人当たり家賃の減額などの政策を打ち出す。また、女性の社会進出についても、「女性の社会進出が進み、2万人の待機児童がいると言われている。子供が預かれる施設もきちんと作る必要がある。子供が次の世代を作る。子供が生まれ、きちんと育つことが大切だ」と述べ、育児施設の整備を訴えた。
さらに田母神候補は、日本の教育問題についても触れ、「日本は本当に素晴らしい。それを歴史教育で、侵略行為をしたとか、残虐行為をしたとかいうことばかり教えていたら、日本という国に自信と誇りを持って子ども達が育つはずがない」と、歴史教育の改革にも強い意欲を示した。
石原元都知事も応援演説
元東京都知事で、日本維新の会共同代表の石原慎太郎議員も応援に駆けつけ、「田母神さんというのはとっても強い人です。田母神さんが言っているのは『日本は侵略国家ではない』ということ。間違っていない」と力強く述べた。
「日本は自分の国を守るために戦争をやった。私が都知事になった時、中曽根康弘さんから『東京から破壊的な教育改革をやってくれ』と言われた。今の若者には、日本がアメリカと戦争をやったことを知らない子がいる。『どっち勝ったの?』とか話している」
「田母神さんは、日本のラスト・サムライ」
同じく応援に駆けつけたデヴィ夫人は、「都民の命、生活、財産を守ってくれるのは田母神さんしかいません!」と声を上げ、「自信のない日本人、誇りのない日本人。中国や韓国やアメリカに動じないでいられるのは田母神さんしかいません。東京の少子化問題、託児所、給食問題も解決してくれるでしょう」と主張した。
デヴィ夫人はさらに演説を続ける。
「命を削って国を守ってくれる自衛隊のリーダーだった田母神さんだけが、もしかしたら来るかもしれない直下型大地震から東京都民を守ってくれます。アメリカが一番恐れたのは、日本の精神力なんですね。田母神さんは、日本のラスト・サムライです。
今年成人になった学生さんたち。あなた達にとって初めての選挙です。選挙権を正しく使いましょう。そして、自分が支持する候補者が勝利する喜びを味わいましょう!」
最後には、デヴィ夫人のかけ声で、「ターモガミ!ターモガミ!ターモガミ!」と集まった聴衆による田母神コールが巻き起こり、渋谷駅前に響き渡った。