官邸前見守り弁護団と国会周辺でのデモ呼びかけ人らは4日、石破茂自民党幹事長の「デモはテロ」発言に抗議するため、自民党本部への申し入れを行った。自民党のビル周辺には警察隊が配置され、神原元弁護士ほか4名の呼びかけ人以外は進行を阻止され、離れた場所で待機となった。
(IWJ・ぎぎまき)
特集 秘密保護法
官邸前見守り弁護団と国会周辺でのデモ呼びかけ人らは4日、石破茂自民党幹事長の「デモはテロ」発言に抗議するため、自民党本部への申し入れを行った。自民党のビル周辺には警察隊が配置され、神原元弁護士ほか4名の呼びかけ人以外は進行を阻止され、離れた場所で待機となった。
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さらに、自民党本部への入館を許されなかった神原弁護士と呼びかけ人らが抗議書面の受領を要請すると、守衛の男性が応対し、「受け取らないということです」と回答。神原弁護士は、「分かりました」と話し、文書の要旨を守衛に向かって口頭で伝えた。
「市民の抗議活動をテロ行為だと書いたことについて、先日、自民党本部に電話をした。電話口で応対した関係者が、『テロと言われても仕方ないのでは」と発言した。今日ここに来ているのは普段、官邸周辺で抗議行動をしている市民です。石破幹事長の発言は著しく関係者の名誉を損なうものであり、全面撤回を求める。発言が不適切だと認められるのであれば、謝罪をして欲しい。かつ、問題の元となった秘密保護法についてもただちに撤回していただきたい」
続けて、デモの呼びかけ人の一人である火炎瓶テツ氏が、石破幹事長宛のメッセージを伝えた。
「あなたの発言がまさしく特定秘密保護法案の性格を表している。例え非暴力の行為であっても、異を唱える者の行為はテロ行為とみなすという意思表示だと認識している」
その後の記者会見で神原弁護士らは、「敷地内に一歩も入ることができなかった与党の対応は酷い。私たちを危険人物とみなしている証拠だ」と、自民党の対応を報告。秘密保護法に反対する抗議活動を行ってきたプロジェクト99%の安部芳裕氏は、「受け取らないなら受け取らないなりの理由を求めていたが、自民党は単に拒否しただけだった。民主主義に乗っ取って主義主張をしていたのに、『テロ』扱いしたことは到底受け入れられない。謝る気もなければ、意見を聞くという姿勢もない。何を言ってもだめな政権なのだと強く感じた」と怒りをあらわにした。
続けて、首都圏反原発連合のメンバーも石破幹事長の発言に対する見解を述べ、メンバーの一人野間易通氏は、「民主主義の基本をまるごと否定する発言だ。抗議行動を暴力的であると印象づけて、世論を誘導したいのだろう。しかし、抗議行動の現場では石一つ、ペットボトル一つ飛んでいない、完全に非暴力で行っている。それをテロと印象づけるのは言語道断だ」と述べた。
ミサオ・レッドウルフ氏も同じく、「秘密保護法案に関しては世論の多くも反対し、著名人や海外からも批判の声があがっている。その中で採決をしようとする姿勢は、間接民主主義がねじれていることに他ならない。だからこそ、抗議が行われる。自分たちが起こしている、という認識を持っていただきたい」と批判した。
神原弁護士らは今後も、石破幹事長と電話で応対した関係者の発言については継続的に追求していく姿勢を見せ、「今後もあらゆる手段で、言論の自由を守っていきたい」と締めくくった。