事実上の「工事費に上限なし」に批判噴出〜オリンピック新国立競技場建替えについての公開討論2日目 2013.11.29

記事公開日:2013.12.1取材地: テキスト動画
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(IWJ・ぎぎまき)

 11月29日、河野太郎衆議院議員が座長を務める「自民党無駄撲滅プロジェクトチーム」は28日に続き、JSC(日本スポーツ振興センター)や文科省の担当者を招集し公開ヒアリングを開催。2回目のヒアリングでは、新国立競技場のオリンピック以降の利活用に議論が集中した。

 1300億円で見積もっていた工事費が一時3000億円まで膨らんだことが世間の批判を浴び、スポーツ博物館や飲食店等の商業施設面積を削減した結果、試算は1785億円に落ち着いた。しかしこの日、新たな事実が発覚。1785億円以外に、JSCビルの新築費用がかかるというのである。

■ハイライト

  • 日時 2013年11月29日(金)
  • 場所 都内
  • 主催 自民党無駄撲滅チーム

「JSCのビルを新築するのはおかしい。デザインを変えればいいだけの話」

 新国立競技場は、約22万平方メートルの面積に8万人規模を収容する巨大施設になる予定だが、現・JSC事務所のビルが建設地にまたがるため、移転、新築する計画がある。しかし、当初の工事費が試算よりも大幅に上回ったのであれば、コストカットは必至ではないかと河野議員は主張する。

河野議員「JSCのビルは今のまま残せばいいじゃないか」

文科省「競技場の建設予定地にかかってしまうので…」

河野議員「規模感の問題であれば、デザインを変えるべきなのではないか。税金を使った事業なんだから、誰かがメカニズムで抑えてくれないなら、与党が抑えるしかない」

 更に厳しく追求されると文科省は驚くべきことに、工事費には事実上、上限がないことを明らかにした。

 これに対し、自民党議員らからは「3000億と言われれば3000億払うのか!」「そういう感覚でいるからコストがどんどん膨らむ」「『収支が赤になりました』では済まない」「文科省は甘い」など厳しい意見が噴出。文科省は予算の上限を示すと共に、全体のコストに対し、国や東京都、JSCが運営する宝くじ(toto)がそれぞれ何割ずつ割り当てられるのかといったガイドラインを出すよう求められた。

「サッカーは少なくとも、2002年の後始末をしてからだ」

(…会員ページにつづく)

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