東電の試算データ開示へ~「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発事故被害弁護団記者会見 2013.11.13

記事公開日:2013.11.13取材地: テキスト動画
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(IWJ・鈴木美優)

 「裁判所を通し、原発事故被害者の全体救済を」

 11月12日に福島地裁で行われた、「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟第3回期日を受け、原告弁護団が13日、東京地裁で記者会見を開いた。

 12日の弁論期日において福島地裁は、「東京電力が原発事故以前に検討していた、福島原発に関連する既往津波および想定津波、これら津波に基づくシミュレーション結果、また安全性評価の記載された文書一切」と、「2000年に電気事業連合会の部会に報告された、津波に関するプラント概略影響評価についての資料一切」の提出を求めた原告弁護団らの申し立てを採用し、被告である東京電力にこれらの文書を11月末までに提出するよう言い渡した。

■ハイライト

  • 日時 2013年11月13日(水)
  • 場所 東京地裁(東京都千代田区)

 弁護団の事務局長を務める馬奈木厳太郎弁護士は、「我々は、福島原発事故による汚染被害を、公害として捉えている」と主張。東電が賠償金を払えば解決する問題ではないと訴えた。弁護団は、福島第一原発事故が、国策の下で企業の経済活動として進められたエネルギー発電にかかるものであるとし、被害者は、生命や健康よりも経済活動を優先する国や企業の姿勢・方針によって、被害を受けたと主張している。

 福島原発事故について、東電の試算データの開示を認めたケースは、今回が初めてとなる。東電が月末までに提出する文書が、東電の過失に関わる事実のすべてを示すものであるかは、まだ明らかになっておらず、「本件にメディアがどう関わるかが重要だ」と、会見に出席した弁護士らは口を揃えた。

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