2012年4月14日(土)、兵庫県西宮市の甲東ホールでパネルディスカッション「地震・津波そして原発事故 ―被災地の今と明日―」が行われた。
(IWJ・松田)
2012年4月14日(土)、兵庫県西宮市の甲東ホールでパネルディスカッション「地震・津波そして原発事故 ―被災地の今と明日―」が行われた。
■ハイライト
■全編動画
福島県郡山市で避難支援に取り組むハーメルンプロジェクト代表の志田守氏は、IWJのインタビューシリーズ『百人百話』にも登場している(第11話)。志田氏は、自身の活動に「ハーメルン*」と名付けていることについて、「お金もなく、放射能への知識も少ない。そうした人を『さらってでも』避難させたいという思いがあった」とその理由を語った。
また、自分たちが行っている活動について、「これは行政の仕事ではないかといわれることも多い。しかし行政は動かず、福島には、『放射能はもうどうでもいい』というあきらめが漂っている。さらに、政府の決断力のなさが、それを助長している」と述べ、県や政府の不作為を批判した。さらに、「命よりもお金、そして正しく知ろうとしない無関心。日本を覆うそういった傾向が、福島をめぐる問題の根本原因ではないか」と語った。
*童話『ハーメルンの笛吹き男』は、ドイツのハーメルンという街を舞台にした物語。ねずみが大量発生して困っていた街に、奇妙な男が現れ、ねずみ退治を約束した。男は笛を吹いてねずみを操り、ねずみ退治を成功させた。しかし、街の住民は、約束していた報酬を出し惜しみ、男に与えなかった。怒った男は、再び笛を使い、今度は街中の子供たちをさらって消えてしまった。