2013年6月12日(水)10時30分から、東京都港区の原子力規制委員会で「第10回原子力規制委員会」が行われた。
(IWJテキストスタッフ・荒瀬/奥松)
2013年6月12日(水)10時30分から、東京都港区の原子力規制委員会で「第10回原子力規制委員会」が行われた。
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安全規制管理官の市村知也氏は、原子炉の運転期間延長認可制度について、「高経年化対策実施ガイドラインに基づき、申請期間の末日が、改正法施行日(7月)の前となる原子炉については、申請時期を改正法施行日から運転開始以後30年を経過する日の6月前までとする」と述べた。また、耐震安全性評価については、「なるべく30年に近い時期の試料を用いることで、早い時期に検査した結果が、延長申請に反映することのないようにしたい」と述べた。
大飯原発3、4号機以外の原発が稼働していない中、平成24年度に発生した原子力施設の事故・故障について、原子力防災課事故対処室長の古金谷敏之氏は、「保安院時代の3件を含め、10件のトラブルがあった」と延べ、女川原子力発電所の非常用補機冷却海水系ポンプの故障や、原子炉建屋天井クレーン走行部の損傷、東海第二発電所の非管理区域への放射性物質の漏洩などを報告した。10件の事故・故障の大半は点検中に起きているが、古金谷氏は、ほとんどの原因を「調査中」とした。
原子力規制委員会の更田豊志委員は、「事故原因について、拙速に結論を出せと言うつもりはないが、いつまでも調査中という状況が続くのは、快く思えない」と述べ、事業者から報告書が上がってくるまでひたすら待つ、という事故対処室の姿勢を批判した。田中俊一委員長も「トラブルが起きたときは、できるだけ早く原因を突き止め、対策を示すのが事業者の責任。状況がわからないのでは、国民も不安である」とした。これに対し、古金谷氏は「なるべく早い時期に報告したい」と回答するに留まった。