各都道府県、各市町村は、規制委員会が作成する原子力災害対策指針を基に、事故時を想定した防災計画を作ることになっている。本来は、3月中をめどにしていたが、全国的に予定が大幅に遅れている。避難の際、バスや車といった交通手段は用意されるのか。避難経路として使用する道路は整備されるのか。自治体にその予算があるのか。過疎地の一人暮らしのお年寄りはどう避難するのか。
実質を伴った計画を立てようとすれば、こうした矛盾が耐えない。机上の防災計画は、実情と乖離していることを市民らは指摘。この日、全国の原発立地地域から集まった市民らは、「各自治体は呆然とした状態になっている」と、避難計画の準備に困惑する地元住民の戸惑いを訴えた。