2012年2月29日、衆議院第一議員会館にて行われた「院内集会『原発事故被害者支援法(仮称)』市民提案」の模様。
「福島では今、在留者、避難者が引き裂かれるような空気があります。これは、個々の心の問題だけではありません」。主催者団体のひとつ「子どもを放射能から守る福島ネットワーク」の中手氏は冒頭、そう切り出した。避難か継続居住か、リスクは高いのか低いのか、あるいは全くないと考えるのか。放射能への認識や生活環境の違いから生まれる亀裂は、今も県民それぞれの心に重くのしかかる。
(IWJ・ぎぎまき)
2012年2月29日、衆議院第一議員会館にて行われた「院内集会『原発事故被害者支援法(仮称)』市民提案」の模様。
「福島では今、在留者、避難者が引き裂かれるような空気があります。これは、個々の心の問題だけではありません」。主催者団体のひとつ「子どもを放射能から守る福島ネットワーク」の中手氏は冒頭、そう切り出した。避難か継続居住か、リスクは高いのか低いのか、あるいは全くないと考えるのか。放射能への認識や生活環境の違いから生まれる亀裂は、今も県民それぞれの心に重くのしかかる。
■イントロ
どういった選択をするにせよ、事故の影響で被害者となったすべての住民の生活や健康は、恒久的に保証されるべきだ。「原発事故被害者支援法」の市民提案はそうした対策立法を求める声を受けて行われた。
この日、福島はもちろん避難先から多くの県民が集まった。家族で横浜に避難している磯海さん。「わが子を安全な場所に移すため避難した。長男である夫は両親の反対を押し切り、実家を捨てるという苦渋の決断を迫られた。避難後の今も仕事はなく、私のアルバイト代を生活費に充てている」。東電から受けられる賠償額はわずか76万円。夫婦はどう生活を建て直せばいいのかと訴えた。
福島老朽原発の会の阪上氏は、現在実施されている県民健康調査は、深刻な問題がはらんでいると指摘する。
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