10月9日、築地市場の豊洲移転問題を考える集会「緊急!政策希望フォーラム 築地から東京が変わる」が、東京都内の文京区民センターで開催された。フォーラムでは元日弁連会長の宇都宮健児氏、築地市場の仲卸業者で、東京中央市場労働組合執行委員長を務める中澤誠氏、1級建築士の水谷和子氏が登壇し、パネルディスカッションが行われた。
宇都宮氏は、基調講演の中で「築地問題は都政の問題、とりわけ石原都政以降の17年間の問題が象徴的にあらわれている」として「その一つが隠蔽体質だ」と指摘。石原元知事に対して「自分はだまされたと言っているが、都庁を伏魔殿にしたのは誰なんだ!あんただろう!」と厳しく批判した。
また中澤氏は、築地移転問題の今後の見通しについて「(10月6日、7日)2日間にわたって、東卸の協同組合で説明会があったが、移転推進の人も反対の人も、カンカンに怒っている。築地市場関係者の9割方は、もうこんな計画には付き合っていられないという状況だ」と述べ、豊洲新市場の開場については、最終的に東京都側と業界側でつくる協議会の合意が必要になることを踏まえ、「現実には、この移転計画はほぼ中止に向かっている」との見通しを示した。