2012年9月14日(金)、経済産業省別館で、原子力安全・保安院会見が行われた。
保安院は会見で、北陸電力の志賀原発(石川県)1号機の直下にある活断層(S-1)を耐震安全性評価(耐震バックチェック)で検討しなかった経緯を規制当局として調査し、結果を発表した。保安院によると、2007年3月におこった能登半島地震の震源域の調査に重点が置かれ、専門家による効率的な審議を目的に「審議のポイント」から除外されたと釈明した。
(寺下)
2012年9月14日(金)、経済産業省別館で、原子力安全・保安院会見が行われた。
保安院は会見で、北陸電力の志賀原発(石川県)1号機の直下にある活断層(S-1)を耐震安全性評価(耐震バックチェック)で検討しなかった経緯を規制当局として調査し、結果を発表した。保安院によると、2007年3月におこった能登半島地震の震源域の調査に重点が置かれ、専門家による効率的な審議を目的に「審議のポイント」から除外されたと釈明した。
■全編動画
今回問題が取り上げられたのは、耐震安全性評価に参加しない専門家から、志賀原発直下の破砕帯は典型的な活断層と指摘されたこと。また耐震安全性評価で審議のポイントから意図的に除外されたのではないのかと指摘されたことなどから、原発直下の活断層を見落としていたことの経緯を保安院が自ら調査していた。
活断層の調査結果はスケッチとして耐震安全性評価の報告書に含まれていたが、審議では北陸電力が作成した概要版を使用したことや、審議に参加した専門家からの指摘がなかったことを理由に、保安院が準備する「審議のポイント」から除外された。保安院自らの調査では、活断層の審議を意図的に外したのではないかとする疑念に十分答えたとはいえず、第3者の調査が必要ではないのかといった声も上がった。
2012年9月14日 公開の保安院ニュースリリースより
・「平成23年度東北地方太平洋沖地震による東京電力株式会社福島第一原子力発電所への影響について報告を受けました」
・「東京電力株式会社福島第一原子力発電所の保安規定を認可しました(第12章「中長期安全確保の考え方」に基づく設備の管理の一部の記載の明確化)」